今回からスタートする新連載シリーズ「名車のセオリー ロングヒットには理由がある」。時を経ても色褪せず圧倒的に支持され続ける、名車と呼ばれるモデル――。その変遷と愛される理由を、世相やカルチャーを交えて解説。第1回はイギリスが誇る名車、ミニを紹介する。
日本では本国イギリス以上にミニの人気が高かった。一種のお洒落アイテムとして扱われたきらいもある。それはいいのだが、クルマをよく知らない芸能人が好きなクルマを聞かれて「ミニ クーパー!」と勢いよく答えるのを聞くと、もやっとする。車名がクーパーで小さいからミニという言葉が加わっていると勘違いしているのだ。もちろん誤りで、この愛らしいカタチの小型車はミニという名称であり、クーパーというのはグレードなのだ。正確に言うと、1959年にデビューした際にはオースチン・セブンとモーリス・ミニ マイナーという2つの名をもっていた。ADO15というプロジェクトで開発され、製造元のBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)から2つのブランドで発売されたのだ。
このクルマの誕生には、きな臭い出来事が関わっている。1956年7月にエジプトがスエズ運河の国有化を発表し、イギリス、フランス、イスラエルが軍隊をシナイ半島に送った事件だ。スエズ危機と呼ばれる事態はエジプトの運河封鎖とシリアのパイプライン切断という結果を生み、ヨーロッパは石油供給に不安を抱えることになる。ガソリン消費量の少ないバブルカーと呼ばれるスモールカーが人気となったのは自然なことだ。BMCもバブルカー開発に乗り出したが、出来上がったのは革命的な構造をもつ小型車だった。ADO15プロジェクトを主導したのは、天才技師アレック・イシゴニスである。
ミニの全長は3mをわずかに超える3050mmで、幅は1410mm。ミニマムなサイズで4名乗車を可能にするには、エンジンルームを最小化するしかない。エンジンをフロントに置き前輪を駆動するFFを採用したのはもちろんだが、イシゴニスはさらに画期的な機構を考案した。当時のFF車は、エンジン、クラッチ、トランスミッションが縦に並ぶのが普通で、どうしてもノーズが長くなってしまう。イシゴニスは直列4気筒848ccエンジンを横置きにし、その下にあるオイルパンの中にトランスミッションを組み込む2階建て方式でスペースを節約したのである。
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March 11, 2020 at 04:00AM
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優れた基本設計とポップなルックスで、愛され続ける革命的小型車。【名車のセオリー Vol.1 ミニ】 - Pen-Online
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