■今こそ三菱はパジェロミニの復活を!
パジェロミニは2代目モデルが生産を終えたのが2012年だから、少なくとも10年を経過しているが、今でも愛好家が多い。中古車市場でも、最初の届け出から10年以上を経過したパジェロミニが、90万~110万円、当時の新車価格とされる120万~150万円に近い価格で売られている。
ちなみにパジェロミニのライバル車としてはジムニーがある。パジェロミニは、ジムニーと同じく後輪駆動ベースの悪路向けSUVだが、デザインや運転感覚は都会的だ。そのためにパジェロミニが好きなユーザーにとって、ジムニーは乗り替えの対象になりにくい。
この流れを踏まえると、パジェロミニを復活させたらどうだろうか。さすがに以前のようなエンジンを縦置きにする後輪駆動ベースのプラットフォームを新開発するのは困難だが、デリカミニやeKシリーズと同じ前輪駆動をベースに、最低地上高を180~200mmまで高める方法はある。
■新たに5ドアモデルをアウトランダーミニにするのもいいぞ!
パジェロとパジェロミニは、デリカD:5とデリカミニのように知名度が高い。パジェロミニを復活させると、以前のようにジムニーと双璧になるだろう。
また、3ドアボディをパジェロミニ、5ドアをアウトランダーミニとして扱う方法もある。後者の外観は以前のスズキKeiのような雰囲気だ。エンジンを縦向きに搭載する後輪駆動ベースのプラットフォームでは、車両の前側が長くなるから、全長を軽自動車サイズの3400mm以内に抑えて5ドアボディを開発することはできない。
しかし、前輪駆動ベースなら5ドアボディのアウトランダーミニを軽自動車サイズで作ることも可能だ。
かつて1980年代前半の三菱は、大半の乗用車にターボを搭載して「フルラインターボ」と宣伝した。40年後の現在は、小型/普通車と軽自動車に、それぞれ同じ車名のSUVをラインナップするわけだ。
実際、今の三菱車を見ると、サイズを問わずフロントマスクを共通の持ち味に仕上げている。昔風にいえば、SUVのイメージを強めた「フルライン・ダイナミックシールド」で統一している。
そこをもう一歩進めれば、デリカミニ/パジェロミニ/アウトランダーミニというバリエーションを構築できる。パワーユニットとプラットフォームは、前述のとおりeKシリーズやデリカミニと共通だから、効率の優れた開発と生産が行える。
■EVラインナップ設定で幅広い選択肢を!
そしてeKクロスEVと同様、電気自動車のラインナップも可能だ。日産サクラ/三菱eKクロスEVの売れゆきを見るとわかるように、日本で電気自動車を普及させるには、軽自動車規格で開発することが一番の近道だ。
その理由は、日本では総世帯数の約40%がマンションなどの集合住宅に住むからだ。自宅に充電設備を設置しにくいが、軽自動車は複数のクルマを保有する一戸建ての世帯で普及している。遠方まで出かける時は、普通車のファーストカーを利用して、軽自動車はセカンドカーとして街中の買い物などに使う。
そうなると小さな軽自動車サイズの電気自動車は、買い物などの用途にピッタリだ。長距離を移動する機会が少ないから、電気自動車の欠点とされる航続可能距離の短さも問題になりにくい。サクラやeKクロスEVのように、1回の充電で180kmを走行できれば充分だ。
こういった日本の事情もあり、今後の電気自動車は、複数の車両を保有する一戸建ての世帯を中心に軽自動車サイズで少しずつ普及していく。そのニーズに応える意味でも、三菱は電気自動車にもアレンジできるデリカミニ/パジェロミニ/アウトランダーミニをそろえておきたい。
【画像ギャラリー】三菱はパジェロミニ復活だけじゃなく、アウトランダーミニも投入して!(25枚)からの記事と詳細 ( 今こそ三菱はパジェロミニを復活すべき! アウトランダーミニにも期待だ!! デリカミニ投入でわかった真実とは - ベストカーWeb )
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