2022年3月2日に発売を迎えた“イーグレットツー ミニ”。1996年に登場したタイトーのアーケード用筐体“イーグレットツー”を卓上サイズで再現し、1978年~1997年での人気アーケードゲームを内蔵した筐体型ゲーム機だ。5インチの液晶モニターと6ボタンのジョイスティックを備え、本体だけのプレイはもちろん、付属のHDMIゲーブルでテレビにつなげば、大画面でのゲームも楽しめる。
機能も充実! タイトーの名作を遊びまくれ
本体収録タイトルは40タイトル。別売りの専用パドル&トラックボールゲーム拡張セットを購入すれば(本体とセットになっている2種類の初回限定版もあり)、追加で10タイトルのゲームを遊べるようになる。さらに、2P用のコントロールパネルや専用コントロールパッドも別売りで用意されており、ユーザー好みのプレイ環境を整えられるのもうれしいところ。
“イーグレットツー ミニ”の購入はこちら (Amazon.co.jp) “イーグレットツー ミニ ファミ通DXパック ”の購入はこちら(ebten(エビテン)) “イーグレットツー ミニ 本体+パドル&トラックボールパック ファミ通DXパック”の購入はこちら(ebten(エビテン)) “イーグレットツー ミニ フルパッケージ 豪華特装版 ファミ通DXパック ”の購入はこちら(ebten(エビテン))イーグレットツー ミニ本体収録タイトル一覧
- スペースインベーダー
- ルナレスキュー
- スチールワーカー
- ルパン三世
- クイックス
- パイレートピート
- アドベンチャーカヌー
- エレベーターアクション
- チャックンポップ
- アウターゾーン
- フェアリーランドストーリー
- 影の伝説
- ハレーズコメット
- バブルボブル
- 奇々怪界
- スクランブルフォーメーション
- ラスタンサーガ
- 究極タイガー
- レイメイズ
- レインボーアイランドEXTRA
- ニュージーランドストーリー
- TATSUJIN
- ドンドコドン
- ヴォルフィード
- バイオレンスファイト
- カダッシュ
- ミズバク大冒険
- ガンフロンティア
- ルナーク
- ハットトリックヒーロー
- ニンジャキッズ
- メタルブラック
- レイフォース
- カイザーナックル
- ダライアス外伝
- バブルシンフォニー
- エレベーターアクションリターンズ
- パズルボブル2X
- バブルメモリーズ
- 断仇牙
イーグレットツー ミニ専用パドル&トラックボールゲーム拡張セット収録タイトル一覧
- マリンデート
- ストライクボウリング
- バーディーキング
- アルカノイド
- アルカノイド リベンジオブDOH
- プランプポップ
- サイバリオン
- キャメルトライ
- アルカノイドリターンズ
- プチカラット
そんなイーグレットツー ミニの発売を記念し、開発陣へのインタビューを実施した。ゲームへの、そしてタイトーへの愛に溢れたお三方の思いの丈を隅々まで感じ取ってほしい。
惠川哲雄氏(えがわてつお)
イーグレットツー ミニ プロデューサー
藤渡尊浩氏(ふじとたかひろ)
イーグレットツー ミニ ディレクター
鶴身豊弘氏(つるみとよひろ)
イーグレットツー ミニ ハード担当
過去を、年代を再現することの難しさ
――発売おめでとうございます。予約を開始してからの手応えはいかがでしょうか?
惠川ありがとうございます。ようやく発売できました(笑)。イーグレットツー ミニは、単体のほかに2種類の初回限定セットを用意しました。最初は満遍なく予約が入るのかなと思っていたのですが、実際にもっとも予約が入ったのが全部入りのフルパッケージ 豪華特装版でした。
――おお、それはすごい。
惠川発表段階では特装版に入る特典CDや、攻略本の内容がどういうものなのかもまったくわからない状態での予約開始だったのにもかかわらず、という。ですから、我々の予想以上にタイトー愛の深いファンが多いのだなと嬉しくなりましたね。発売が近くなってからは単体の予約も伸びた感じですね。
すでに入手された方は商品の中身を確認されているかと思うのですが、攻略本については何も前情報を出していないので、実際にご覧になってビックリされているんじゃないかと。もはや攻略本と言えるレベルを越えているものになっているので、単体を購入した方も、あわてて特装版を買っちゃおうと思ってしまうかも……。
――そんなにですか!? まさにファン垂涎というヤツですね。
惠川後から単品で発売するのでは、と思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、この特装版の付属分しか作っていませんし、単品発売の予定もありませんので、欲しい方はお早めに。
――複数購入して並べてみるのもよさそうですね。
惠川実際に20台以上購入されている方もいるんですよ。自宅でゲーセンを作るんだとかで。
鶴身特装版がもっとも売れたのは驚きでしたね。当時は子どもとしてゲーセンで遊ばれていた方も、いまは大人ですから、そういった世代に刺さったのかなと。
――順調な売れ行きのようで何よりです。イーグレットツー ミニは、あの“お林さん”(林 幸人氏)がプロモーションを担当されていますが、皆さんはお林さんとどんなやり取りをされているのでしょうか。とても個性的な方ですが……。
鶴身社内でもあの調子で、しゃべり出したら止まらない感じですね(笑)。僕は、彼の作ったゲームをちょうど高校生時代に遊んでいるんですよ。
――ゲーム業界歴がとても長い方ですよね。
鶴身そうなんですよ。それで、最近になってタイトーへ入られて、いっしょに仕事をしているのですが、とにかく人生をゲームに捧げているような人です。本当に尊敬しています。
――以前も取材でお話をさせていただいたのですが、お林さんはとにかくアーケードゲームに対する情熱がすごい方だなと。
惠川『アドベンチャーカヌー』などは、40タイトルのうちの1タイトルはお林さのひと押しで決めたようなものですからね。
鶴身あれはお林が言わなければ入っていなかったですよね。
惠川しかも基板がどこにあるのかも事前に調べてあるという。すばらしいとしか言えないですよ。
――熱意が半端じゃないですね。やはり皆さんもクラシックゲームはお好きなんですか?
鶴身今回収録されているタイトルのほとんどは、当時僕らも実際に遊んでいたものですからね。この仕事に就いたのは、これらのゲームがあったからだと思っているので、そこはすごく思い入れがありますね。
藤渡自分は学生時代に『バブルボブル』と出会ったのがきっかけでタイトーに入りたいと考えたので、そういう意味でも、今回は思い出のたくさんあるゲームを収録できたなと感慨深いです。
――『バブルボブル』いいですね。自分(ででお)も宇宙でいちばん好きなゲームですよ。
藤渡わかります。すばらしいタイトルです。
惠川私はというと、小学5年生のときが、ちょうど『スペースインベーダー』が登場した年なんですよ。いちばん最初に遊んだゲームも『スペースインベーダー』。そこからどっぷりゲームにのめり込んで、人生を狂わされちゃっている状態ですね(苦笑)。でも、結果的にタイトーに入ることができて、イーグレットツー ミニのような節目となるものを作れたというのは、何か縁を感じますね。
――『スペースインベーダー』ブームから44年も経ちましたね。当時小学5年生だった惠川さんが、いま現在タイトーでゲームを作っていると考えると、何だか感慨深いです。
惠川当時の僕は夢にも思わなかったでしょうね。収録タイトルも、知らないゲームがほとんどなくて、スムーズに制作できました。
――なるほど。今回の各ゲームタイトルを収録するにあたって、表現やBGMなど、2022年現在だからこそ苦労されたこともあるかと思います。そのあたりは、どのように乗り越えたのでしょうか。
藤渡何といっても、基板を揃えることですね。何よりもそこがいちばん苦労したところだと思います。基板に関してはお林が詳しいので、バージョン確認と収集はほぼ彼のチームに任せていました。
基板が集まっても、いざそれを動かすとなったときにも苦労がありました。だいたいは“JAMMAハーネス(※)”を使うのですが、一部はタイトーの専用ハーネスが必要だったり、なかには動かない基板やサウンド部分に不備があって音が鳴らないなど、通電して初めてわかるもぐら叩き状態。基板収集も含め、“当時のオリジナル版を動かす”ことがたいへんでしたね。
※1986年ごろに登場した、ゲーム基板と筐体をつなぐ部分の規格。JAMMA規格が登場するまではメーカーごとや基板ごとにバラバラな仕様だった。
鶴身あとは、現在の規制とのすり合わせですね。当時はよくても、いまだと使えない表現もあったり。表現以外だと、BGMの権利などもそうですね。
藤渡ユーザーからもいろいろと意見がありそうなのは、やはり『レインボーアイランド』のBGM差し替えでしょうね。こればかりはどうしてもついて回る問題なので……。あとは、『ルナーク』の敵を倒したときの表現がきちんと再現されるのかは、気にされているユーザーも多いのかなと。
鶴身動物関連ですね。
藤渡じつは、もともと『ルナーク』は動物をハントするというコンセプトだったのですが、当時のタイトーアメリカから見て、それではまずいとなり、動物を保護する形になったと聞いたことがあります。
――そうなんですね。まさかここで『ルナーク』の開発秘話が聞けるとは思いませんでした。
鶴身『レインボーアイランド』のBGM差し替えは、ファンの中には知っている方もけっこういるんですよね。「今回はどういう風に変えたんですか?」みたいな。
藤渡プレイステーション2版(※)では、違う音を鳴らすという処置を取っていたのですが、今回は別のステージで使われているBGMをそこでも使うという対応にしているので、できるだけ違和感がないようにと考えた調整です。
※プレイステーション2用ソフト『タイトーメモリーズII 上巻』に収録。
鶴身今回はかなり細かい部分でも、社内の人間から「ここは大丈夫か?」と確認が来ることが多々ありました。たとえば『ルパン三世』には“メロディーIC”というものが入っていて、世界の古い楽曲をオルゴール調にアレンジした曲が入ったICを使っているんです。
それで、社内の人間から「このICに入っている曲をそのまま収録して大丈夫ですか?」と。そう聞かれたら、当然確認が必要になるわけですが、何しろ40年前のものなので、実際にメロディーICを作られていた会社に聞いてみても、やっぱり記録が残っていないんですよ。
――40年前の作品ともなると、そうなっちゃいますよね。
鶴身『ルパン三世』に関しては、きちんとその会社の方と確認の打ち合わせをして収録をしています。これで問題ない、という段階まで確認が取れないと差し替えが発生しますし、そうなるとオリジナル版のファンをガッカリさせてしまうことになる。
ですから、可能な限り確認を取って、問題なければそのまま収録し、問題が出た場合は、先ほどの『レインボーアイランド』のようにできるだけユーザーが違和感を感じないような対応をさせていただいています。
ユーザーも、開発側も等しく抱いている、クラシックゲームへの熱い想い
――本機には、40+10タイトルものゲームがありますが、その中でどのタイトルが多く遊ばれると予想していますか?
藤渡デフォルトで最初に表示されるのが『スペースインベーダー』なので、まずはそこから遊ばれる方が多いかなと。そこから年代をさかのぼるか、新しいほうへ行くか。あ、あと営業先絡みの話がおもしろいかもしれませんね、惠川さん(笑)。
惠川今回、イーグレットツー ミニの商品説明のため、各販売店さんに営業へ行ったんですよ。そこで『ガンフロンティア』をプレイし始めると、皆さん夢中になってしまって。話をしようにも、「遊び終わってからね」と、取り付く島もない状態で(笑)。
現在の販売店さんやバイヤーさんの世代にはすごく刺さるタイトルだったのだなと、改めてタイトルのすごさを実感しました。某大型量販店のご担当者様も、当時すでに働いていて、休憩時間などにゲームセンターへプレイしに行っていたという話をお聞きしました。それを踏まえると、「まずは『ガンフロンティア』から」というユーザーさんもけっこういらっしゃると思います。
――確かに「僕たちは、待っていたんだ」というゲームファンは多そうですね。
藤渡『ガンフロンティア』に関しては、1997年に発売されたセガサターン版(※)があったのですが、家庭用ということで画面が横置きだったのに対し、イーグレットツー ミニではオリジナル版と同様に縦置きで遊べるので、そこも魅力のひとつかと思います。
※セガサターン用ソフト『アーケードギアーズ Vol.2 ガンフロンティア』のこと。
鶴身縦画面のシューティングは、当時を思い出しながらプレイする方が多そうですよね。シューティングゲームって、それなりの腕をお持ちか、もしくは資金が潤沢にないと、ゲームセンターではなかなか最後まで遊べないジャンルだったじゃないですか。
その点、イーグレットツー ミニなら小さいながらも縦画面の筐体で遊び放題になるわけで、当時最後まで遊び切れずに歯がゆい思いをしたユーザーさんは、『ガンフロンティア』を始めとした縦シューティングから遊ばれるんじゃないかなと。
――イーグレットツー ミニには、連射機能が付いているのもありがたいですね。当時、連射装置を用意しているゲームセンターは一部だけでしたから。
藤渡連射ありでもなしでも、どちらでもプレイできる仕様は、最初から決めていましたね。あえて連射なしで、当時のような腕試しをするのもおもしろいかなと。
藤渡あと、先ほど鶴身の話の続きで、最後まで遊べないシューティングとして『スクランブルフォーメーション』というタイトルがあるのですが、これにはコンティニューがないという特徴があります。そこは、中断セーブ機能を設けてありますので、それをうまく使って、最後まで楽しんでいただければと。
――中断セーブデータは各タイトルごとに複数保存できるのがありがたいです。
藤渡タイトルごとに3つまで可能ですので、ユーザーさんの好みに応じた遊びかたができると思いますよ。
――プレイの際に活用させてもらいます。自分もシューティングが大好きなので、当時を思い出しつつ『メタルブラック』から遊ぶと思います。
惠川それはぜひ心ゆくまで遊んで欲しいです。タイトーのタイトルって、コアなファンも結構いらっしゃって、今回収録されている『エレベーターアクションリターンズ』などは、かなり前から復刻を望む声が多かったにも関わらず、なかなか実現できずにいたんです。
イーグレットツー ミニでは、基板の中古市場でも希少価値の高いタイトルが多く収録されていますので、そういったコアなファンの方々には喜んでいただけているかなという実感があります。
――いまではなかなかお目にかかれないタイトルなども、思う存分遊べるのがうれしいですよね。『ルパン三世』なんかも、当時見なかった、もしくは生まれていなかった方も多いタイトルだと思いますが、イーグレットツー ミニのおかげでじっくり楽しめます。ちなみにこのゲーム、けっこう高難度だそうですが……。
鶴身僕は当時プレイしていましたが、全然クリアーできませんでしたね。付属の攻略本を見ると、「そういう法則があったのか」と。
惠川いまなら攻略本を見ながらプレイすれば、かなりラクにクリアーまでいけるんじゃないでしょうか。そのために付けた特典ですから。
――ガツガツ攻略したい人は、特装版の購入を検討してみるのもいいですね。続いてハード面でのお話もお聞きしたいのですが、制作時に苦労されたことは何でしょうか? 本体のギミックや追加コントローラーなどは、かなりの出来栄えだと感じました。
鶴身そもそも、ハード部分の要望って、ほとんど全部藤渡からのものなんですよ。
――そうなんですか?
藤渡いや……そうですね(笑)。
鶴身各ギミックや機能取り付けの要望が来た際、僕や開発側の人間がノーと言ってしまうとそこで開発が終わりなので、開発中に心がけていたのは、“諦めないこと”ですね。
一同 (笑)
鶴身ギミック的に新しいところの調整は本当に時間がかかりましたし、たいへんでした。開発と夜中まで打ち合わせをして……というのを何カ月も続けて。仕様によっては妥協せざるを得ないかも、という流れになったりもしたのですが、そこは最後まで諦めなかったですね。何というか、僕ら自身が欲しい機能ばかりでしたから。
惠川画面の回転ギミックは、CGで回転するモデルを作って、「これならいける!」とプレゼンしたのですが、タイトーの上層部からは「そんなのじゃ回らないよ。ギミックが収まるわけがない」と信じてもらえなくて。
――それは……なかなかきびしいですね。
惠川はい。それで、実際の試作で回転しているところを見せて、初めて信じてもらえたという。
――ワンタッチでカチッと回せるのがすごくいいと思いました。
鶴身できたときは僕らも含めて開発から歓声が上がりましたからね。
――個人的には8方向&4方向のレバー切り換え機能もすばらしいと感じました。あのアイデアはどこから?
鶴身もともとは、もっと難しい構造だったんですよね。
藤渡機構的になかなかうまくいかなくて。4方向と8方向を切り換える装置が下側に付いているので、下から切り換えるのが自然なのですが、それをどうにか上からにできないかと四苦八苦していました。
――1990年代に、某社からPC用やコンシューマー用に出ていたコントローラーのような感じでしょうか?
鶴身まさしくそれで、最初はそのギミックを参考にさせていただいていたのですが、サイズ的にもまったく収まらないことが発覚して断念しました。結果的に裏側から回す仕様でなら、うまくいくということでことなきを得ましたが。
そもそも、惠川が開発との打ち合わせで4方向のゲームプレイ時に8方向レバーで斜めに入力した際、キャラクターが止まってしまうことがあるから、切り換え機能も付けようかとなったのが発端だったりします。当時は、何か困った課題があったら全部解決しよう、あれもこれも全部実現しよう、という流れだったので、(イーグレットツー ミニが)企画として本当に着地できるのか不安でしたね。
――でもそのおかげで、『レイメイズ』や『クイックス』が快適に遊べるわけですから、ゲームファンとしてもうれしい作りになったと思います。
藤渡そう言っていただけるとこちらもうれしいです。ただ、振り返ってみると、開発時はハード部分とソフト部分が同時に進行していたので、尋常ではないたいへんさだったなと感じますね。
――一見すると、必要なものは何でも揃っているような印象を受けますが、入れられなかった仕様や要素などはあるのでしょうか?
藤渡心残りなのは……スキャンライン絡みですかね。
鶴身本機の心臓部の性能は、決して超高性能と言えるものではないんですよ。解像度もそれほど高くないですから、スキャンラインが綺麗には出せない。しかし、スキャンラインが綺麗に見えるまで解像度を広げるのは、心臓部のスペック的に無理だったので断念しましたね。そこに関して、お客様の要望が来ることは理解していたのですが、やむを得ず。
――なるほど。続いて、1月に実施された収録希望ゲームのアンケートについてお聞きします。ゲームファンからの反響はいかがでしたか?
藤渡すごかったですね。同時にとてもありがたいです。シューティング、アクション、パズル、その他のジャンルごとに募集させていただいたのですが、タイトー作品ファンの皆様の熱意がものすごくて。これらの順位は、ほかのメーカーさんのタイトルも含めた集計で、まったく嘘偽りないものです。
収録希望ゲームアンケート集計結果(各部門、上位5位まで記載)
シューティング
- ナイトストライカー(タイトー)368票
- レイストーム(タイトー)270票
- グリッドシーカー(タイトー)163票
- レイクライシス(タイトー)155票
- ギャラクティックストーム(タイトー)131票
アクション
- プリルラ(タイトー)317票
- 黄金の城(セタ/タイトー)204票
- ライトブリンガー(タイトー)164票
- 地獄めぐり(タイトー)139票
- サイキックフォース(タイトー)117票
パズル
- クレオパトラフォーチュン(タイトー)575票
- フリップル(タイトー)199票
- バズニック(タイトー)165票
- ランドメーカー(タイトー)133票
- ぽっぷんぽっぷ(タイトー)104票
その他
- チェイスH.Q.(タイトー)231票
- タイムギャル(タイトー)194票
- きらめきスターロード♪イントロ倶楽部♪(タイトー)129票
- ゆうゆのクイズでGO!GO!(タイトー)95票
- トップランディング(タイトー)92票
――そうそうたるタイトルばかりですね。
藤渡シューティングが480タイトル以上、アクションが550タイトル以上、パズルが280タイトル以上、その他が700タイトル以上ものタイトル数からの選出になっています。集計もたいへんでしたが、そのぶん熱い想いを受け取れたので、励みになりました。
――シューティング部門では予想通り『ナイトストライカー』が1位ですね。こちらは大型筐体のゲームなので、もしかしたら追加で特殊なコントローラーも、という希望が湧いてくるのですが……。
鶴身追加タイトルはSDカードで提供する形になっているのですが、じつはあのSDカードの中に、USBで接続するコントローラーのドライバなども全部入っていたりします。ですから、特殊なコントローラーを使ったタイトルも後から追加できるような仕組みにはなっているんです。
――なんと! 夢が膨らみます。
鶴身イーグレットツー ミニのシステム的にはいつでも大丈夫、という仕様なので、後はどれだけ多くのお客様が望まれるか、ですね。今回のような攻略本的なムックが付いて、特殊コントローラーも付いて……となれば、商品としてお出しできる可能性はあります。
藤渡アンケートの意見でも、そういったもの……追加を望まれているお客様は少なからずいらっしゃいますね。なかには『ナイトストライカー』の操縦桿を付けて「●●円までなら出せます!」と言ってくださる熱いファンの方もおられるので(笑)。
――実現の際は、“ライトストリームシステム”(※)を再現できるアタッチメントもぜひ! ほかには『レイストーム』など、ポリゴンを使った比較的新しめのタイトルもランクインしていますね。新しめといっても四半世紀前ですが。
※『ナイトストライカー』の筐体は、モニターの左右および上部に光を映し出す機構があり、スピード感や臨場感を演出している機構“ライトストリームシステム”を採用していた。
鶴身ここら辺は入ってくるだろうなとは予想していたので、我々としても検討課題に挙がってくると思います。お客様のストレートな意見を、今後につなげるためにもありがたく検討、確認させていただければなと。
――アクションの順位についてもお聞きしたいです。強烈なベルトスクロールアクション『プリルラ』が1位ですが……。
惠川やっぱりタイトーのアクションといえば『プリルラ』が挙がりますよね。いろいろな意味で有名というか(笑)。
――実写取り込みのキャラクターなど、強烈なインパクトの作品ですからね。
藤渡集計をしていて思ったのが、基板にプレミアが付いているとか、家庭用に移植されていても完全ではなかったりとか、あとは通常のレバー&ボタンではプレイできないとか。そういった、何かしら“特別感”のある作品が遊べるという意味で、イーグレットツー ミニに期待をしているのかなと予想しています。
『プリルラ』もレア度の高いゲームのひとつですし、タイトー作品に対して愛のある方がとても多い印象を受けましたね。
――タイトー作品をよく知っているファンが多いのでしょうね。パズル部門1位の『クレオパトラフォーチュン』は、票数が圧倒的で驚きました。
藤渡ぶっちぎりですよね。『ぷよぷよ』や『テトリス』といった、誰もが知っている有名パズルも候補に入っていたのですが、それでもなお1位でしたね。イーグレットツー ミニには、人気作の『パズルボブル2X』が収録されてはいますが、いわゆる落ちモノ系パズルをやりたいという声がアンケートで多かったんですよ。タイトーの落ちモノ系パズルといえば『クレオパトラフォーチュン』なので、そこが1位になった理由のひとつなのかなと。
――パトラ子(※)の人気の高さがすごいですね。自分も大好きですが。その他部門では、『チェイスHQ』が1位に。クイズ系作品が3、4位にランクインしていますが、クイズゲームは時事ネタの出題とかもありそうなので、移植が難しそうですね。
※『クレオパトラフォーチュン』の主人公。『プチカラット』にも隠しキャラクターとして登場する。
鶴身そうですね。個々のネタの権利関係もたいへんだと思います。でも、得票数の多さを見ると、そういったジャンルの需要も高いんだなと。
惠川僕は『きらめきスターロード♪イントロ倶楽部♪』が3位に入っていてうれしかったですよ。人気作であるということを実証できたので。
――じつにさまざまな作品がランクインしていますが、移植の実現度的にはいかがでしょうか……?
惠川まずは基板集めからになるでしょうね。これまでも、基板を揃えるのがいちばんたいへんなので。
藤渡なんなら、移植して欲しいゲームの基板をタイトーまで送って欲しいくらいですよ。それくらい基板収集がたいへんです(笑)。
惠川今回収録されている『チャックンポップ』の基板は、実際に購入するとなったら100万円と言われましたからね。それくらい希少価値の高い基板もあるわけで。
――今後の展開への期待が高まりました。では最後に、クラシックゲームファンへメッセージをお願いします。
鶴身クラシックゲームファン以外の方へのメッセージになりますけど、ファミ通さんの読者の方には、アーケードゲームで遊んだことはあっても、実際にゲームセンターまでは足を運ばないという人もいると思うんですよ。ゲームセンターにも楽しいゲームがたくさんありますから、たまにでいいので、ぜひ足を運んでみて欲しいですね。
そこから、じゃあアーケードのクラシックゲームってどんなものなんだろうと興味を持ってもらえたらよりうれしいです。イーグレットツー ミニは、僕が子どものころに体験した楽しさが具現化したようなものなので、その想いが伝われば何よりです。
藤渡タイトーには、優れた作品、楽しい作品がいっぱいあります。イーグレットツー ミニでは、SDカードでのゲームの追加ができる仕組みになっていますし、今回限りで終わらせる、なんてことにはしたくありません。今後もさまざまな形でつないでいけるように、イーグレットツー ミニをよろしくお願いします。
惠川クラシックゲームを遊ばれる方は、やはりご年配の方が多いと思うのですが、若い人たちの中でもクラシックゲームにハマる、という人が最近は増えてきつつあります。当時の方々がおもしろいと感じたことを、現代の方々もおもしろいと感じると思います。そこからゲームの輪が広がると思いますし、クラシックゲーム界隈自体も盛り上がるのかなと。
それを受けて、タイトーとしてもクラシックゲームの老舗として、全体を盛り上げる手伝いができればいいなと考えております。
からの記事と詳細 ( イーグレットツー ミニ発売記念インタビュー。2022年現在だからこそ苦労した点とは? “収録希望ゲーム大募集!キャンペーン”の結果も公開! - ファミ通.com )
https://ift.tt/TLxe1sz
No comments:
Post a Comment