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Friday, August 20, 2021

夏の停電対策に大切なこと - ITmedia

 夏は雷のシーズン。急な雷雨や台風、猛暑による電力需要の急増による停電なども考えられ、雷対策、停電対策が必要だ。8月5日に東京都練馬区で発生した停電もそうだが、原因が特定できないままの停電が多いのも不安だ。

 暑い夏に電力の供給が止まると、エアコンや冷蔵庫など生活に欠かせないさまざまな家電が使えなくなり、大変困ったことになる。今回は万一の停電に備えるためのアイテムを紹介する。

停電対策にはポータブル電源がベスト

 連載第2回の「デジタル備蓄のススメ EV活用『V2H』と大容量ポータブル電源とソーラーパネルと」で紹介したように、停電対策には大容量ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせがオススメだ。

 ポータブル電源を選ぶ際に重要なのが、「容量」と「出力」。

 多くのポータブル電源は、「容量」の記載はあるが「出力」はカタログに小さくあるだけでぱっと見では分かりにくいものが多い。

 モバイルバッテリーの容量はmAhで表記されているものが多いが、ポータブル電源の多くはWhで表記される。例えば1000Whと表記されている場合、単純計算では消費電力1000Wの機器を1時間(100Wの機器なら10時間)使えるという意味になる。実際の使用時間は8〜9割くらいになることが多い。

 出力は、「定格出力」か「出力」と表記されていることが多く、AC100V:500Wなどと表記される。

 瞬間最大出力(サージ)といった数値もある。定格出力1000W(瞬間最大出力2000W)とあった場合、1000Wまでの機器を動かせる。電子レンジや湯沸しポットなどで瞬間的に消費電力が跳ね上がった時に耐えられるリミットが2000Wまでということだ。

 比較的安価な普及モデルの場合、出力が300Wとか400Wであることが多く、冷蔵庫や扇風機は動かせるが、電子レンジや湯沸しポットは使えないこともある。

 機器それぞれの消費電力を計算するのが面倒な人は、定格出力1500W以上、瞬間最大出力(サージ電力)2000W以上のものを選べば、家庭のブレーカー1回路(15A)分確保されているので、タップごと差し替えたとしても使える。

 同居する家族がいて消費電力の多い家電を使っていたり、PCや家電にこだわりがあるという人には、Goal ZeroのYetiシリーズがオススメだ。

photo Yeti 3000X (120V) Power Station(実売価格48万2000円から)
photo Yeti 6000X (120V) Power Station(実売価格75万円から)

 AC出力は定格2000W、瞬間最大出力3500Wに対応しており、家庭用コンセントの1系統分(15A)に余裕で対応する。機種によっては家庭用のエアコンも稼働可能だろう。重さと予算、どれくらいの時間、機器を動かしたいのか、バランスを考えてモデルを選ぶと良い。

photo Yeti 1500X (120V) Power Station(実売価格28万6000円から)

 同社のソーラーパネルと組み合わせれば持続可能な電力も確保できる。クルマのシガーソケットからも充電できるので、普段は車中泊やオートキャンプで使用し、いざという時には家庭の冷蔵庫、エアコンなどの電源として使用。避難の際はソーラーパネルとともにクルマに積む、という使い回しができる。

 USB-AやUSB-Cなどのポートもあるので、PCやスマートフォン、タブレットなどの充電にはこちらを使うといいだろう。

 必要な容量や出力を算出するには、停電時に電力を供給したい最低限の機器や停電時の困りごとをリスト化しておくと便利だ。

 落雷のような短時間で復旧が見込める停電から、地震など災害時の長期間の停電まで、停電の期間も異なるので、それぞれの災害に応じた「マイタイムライン」を設定し、対策を考えておこう。

雷サージ対策機器で電化製品を保護

 雷シーズンになると、落雷でPCや家電が壊れたという悲鳴があちこちから聞こえてくる。雷鳴が聞こえたら電源を切りコンセントを抜くように奨励されているが、外出中だったり、コンセントを抜きにくい機器があったりと理想通りにはいかないのが現実だ。

 落雷で機器が壊れるのは、落雷で生じた瞬間的な過電圧、過電流によるもので、雷サージと呼ばれる。雷サージは、電線の他に電話線、アンテナ線などの導電性物質や大気を経由するものもある。雷サージの影響を受けやすい機器は半導体を使用した電子機器で、PCやルーターなどのIT機器が多いが、マイコン制御の炊飯器など近年は家電も影響を受ける可能性が高い。

 雷サージへの基本的な対策は、避雷器(雷ガード、雷サージプロテクター、サージアレスターなど呼称はさまざま)機能のあるタップや中継器などを使用することだ。

 内蔵されたサージ吸収素子(バリスタ)やバイパス回路によってコンセントや電話線からの誘導雷や大気からの侵入雷による雷サージを吸収したりアースへ逃がしたりする。

 PCやNASにはUPS(無停電電源装置)があった方がよい。ノートPCなら不要の場合もあるが、デスクトップPCでHDD/SSDの保護やデータ消失に備えるのであれば、メインのマシンだけにでもUPSは入れておきたい。

 瞬断まで対応するなら、常にバッテリーから変換した電力を供給する「常時インバーター給電(オンライン)方式」がいいだろう。雷サージにも強く、瞬断がないのでデリケートな機器の保護にも適している。難点は高コストになってしまうことだ。

 それ以外の方式は、停電して内蔵バッテリーに切り替わる際に瞬断が起きてしまう。通常はコンセントの電力がスルーされるので別途サージ対策も必要になり、落雷対策を含めた対応としては不十分だ。

対策はコスパに応じて

 全ての家電が壊れないよう、継続して使えるように対策すると、UPSやポータブル電源、サージプロテクター付タップなど、機器のコストが大きくなる。

 買い直しが難しい家電はタップで対策し、データ喪失などハードの被害だけで済まない重要な機器にはUPSを入れるなど、デバイスに応じた対策が必要だ。

 それでも停電が長時間に及べば間に合わないこともある。例えば冷蔵庫の場合、ドアの開閉を必要最小限に抑えたとしても長時間の停電には対応できない。落雷で故障してしまえばなおさらだ。

 冷蔵庫に関しては、アウトドアで使用する保冷バッグ、クーラーボックスがあれば、その中に氷や冷凍食品を保冷剤代わりに入れ、肉や魚など食材を入れておくことで代替できる。

 ハードタイプのクーラーボックスははかさばるが、保冷力は高い。ソフトタイプ、折りたたみタイプの中にも保冷力がハードタイプ並みに高いものがある。こうしたものはレジャーにも防災にも役立つので、手元にあると安心だ。

 例えばロゴス 「ハイパー氷点下クーラーL」(税込1万890円)は、別売の保冷剤を使用することで、アイスクリームを最大11時間以上保存できるとしている。

photo ロゴス 「ハイパー氷点下クーラーL」

 停電や雷で機器が壊れないようにするのがベストだが、どれだけ対策をしても壊れるときは壊れてしまうのが機械というもの。機器の重要度も含めてコスパを考慮して対策したい。

 万一壊れてしまったとしても、保険があれば大きなコスト負担なく買い直せるので、加入している火災保険の内容や補償金額、補償対象となる被害なども確認しておこう。

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