2023年12月にタイで開催された「タイモーターエクスポ」にてトヨタは新型「ヤリスクロス」を展示しました。同車は、日本のヤリスクロスとは全く異なるクルマのようです。
何もかもが違う新型「ヤリスクロス」とは
まさに「ところ変われば品変わる」と言っていいでしょう。
2023年12月に東南アジアのタイで開催された「タイモーターエクスポ」というモーターショー会場においてトヨタは新型「ヤリスクロス」を展示。ショー開幕直前にタイで発表されたばかり(先行してインドネシアでは発売されていた)の、バリバリのニューモデルです。
そんなタイ仕様の新型ヤリスクロスですが、驚いたのは私たちがよく知っている日本仕様と見た目が全く違うこと。
正直なところ筆者も、車名を見なければ、このクルマが「ヤリスクロス」だと認識できなかったことでしょう。
デザインは日本のヤリスクロスに比べるとフロントグリルが大きくワイルドで“ミニRAV4”的な雰囲気。はっきりいってかなりカッコいいですね。
顔つきだけでなく、全体的な雰囲気もRAV4に近い感覚で、すべての外板パネルが日本仕様とは異なるようです。
何を隠そう、プロポーション自体が日本仕様や欧州仕様とは全く別物。サイズは全長が日本仕様より110mm長い4310mm、全幅は5mmワイドな1770mmとひと回り大きいのです。
そして何よりの注目はプラットフォームからして日本とは異なること。日本や欧州のヤリスクロスが「GA-B」と呼ばれるトヨタが主体で開発したものを使っているのに対し、インドネシア仕様やタイ仕様など東南アジアのヤリスクロスは「DNGA-B」というダイハツが開発したもの(現時点では日本市場向けで採用している車種はない)を組み合わせているのでした。
つまりタイ仕様のヤリスクロスは、車名こそ同じもののサイズもプラットフォームも異なる「日本仕様とは血縁関係のないクルマ」となるのです。
インテリアは、ダイハツとの関連がさらに深いことを感じさせるものでした。
ダッシュボードがダイハツ「ロッキー」やトヨタ「ライズ」に近い雰囲気(実際のデザインは異なるが同じテイスト)なのをはじめ、メーターやステアリングなど細部も然り。開発は大部分をダイハツが担当しているからです。
しかし、このラギッドな雰囲気はエクステリアとのマッチングも良好に思えました。
後席に座るとコンパクトカーとしては広さも良好で、ファミリーとしてのニーズもしっかり満たすパッケージングとなっていることを実感。そのうえラゲッジルームも予想以上の広さで、実用性はハイレベルだと判断できます。
そんな東南アジア向けのヤリスクロスですが、パワートレインは現時点では純粋なガソリン車はなく、1.5リッターの自然吸気エンジンを組み合わせたハイブリッド。駆動方式はFFのみです。
つまり、本格的なオフローダーではなく快適性を重視したシティユースの小型SUVといっていいでしょう。
余談ですが、この東南アジア向けヤリスクロスのボディサイズは、この春にホンダが日本へ投入するコンパクトSUV「WR-V」とほぼ同じ(WR-Vは全長4325mm×全幅1790mm)。
これは単なる偶然ではなく、新興国のクロスオーバーSUVとしてファミリーユーザーを満足させるにはこのくらいの大きさが実用性の面からジャストということなのでしょう。
ちなみにヤリスに関する「ところ変われば品変わる」はSUVのヤリスクロスだけでなくハッチバックの「ヤリス」にも当てはまり、タイなどで売っているヤリスは日本仕様とは異なるボディ&プラットフォームでサイズも一回り大きくなっています。
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