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Thursday, November 9, 2023

【新NISA】「ミニ株」運用で目指す、成功への4つのステップ。手数料無料化で広がる可能性 - Business Insider Japan

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新NISAではミニ株についても手数料を無料化する証券会社は多い。

maruco/Shutterstock

  • ミニ株とは1株ごとに売買できる株取引手法のこと。証券会社はミニ株についても、新NISAへの対応を進めている。
  • 約20%に及ぶ税率を抑えるためにも、ミニ株を購入する際にはぜひとも新NISA制度を活用しておきたい。
  • 投資初心者にこそ、新NISAの「成長投資枠」で検討したい、ミニ株との向き合い方についてまとめてみた。

投資への参入障壁が、ますます下がっている。

「新NISA」に「手数料無料化」など、その例を挙げたら切りがない。単元未満株、いわゆる「ミニ株」もそのひとつだ。

通称・ミニ株とは1株ごとに売買できる株取引手法のこと。そもそも国内の株取引には100株単位で販売する単元株制度が導入されているが、それだとどうしても売買に要する金額が大きくなる。なので、ミニ株のような手法も編み出された。

一方、かつてミニ株には、割高な手数料やリアルタイムで売買できないなど、いくつかのデメリットもあった。少額投資となれば、当然それだけコストも増えるので、致し方ない部分もあるだろう。

しかし、証券会社はミニ株についても手数料を無料化するなど、新NISAへの対応を進めているようだ。約20%に及ぶ税率を抑えるためにも、ミニ株を購入する際にはぜひとも新NISA制度を活用しておきたい。

投資初心者にこそ、新NISAの「成長投資枠」で検討したい、ミニ株との向き合い方についてまとめてみた。

ミニ株とは?
  • 日本では100株ごとの単元株売買が基本だ。1株=3000円と聞くと手軽な印象があるが、最低取引価格は30万となる。そのため単元株制度は初心者参入のハードルとなってきた。

  • そこで投資を促すべく90年代から導入されたのが「ミニ株」である。「プチ株」などとも呼ばれるミニ株は、100株などの単元株未満で売買する株取引を意味し、1株・10株単位での購入が可能だ。

  • 資金に余裕がない人でも投資できるのがミニ株の利点である。だが、「始値が基準となりリアルタイムで売買できない」「単元株取引よりも手数料が割高になる」などのデメリットがあった。

  • しかし近年、競争過多に苦しむ証券会社が、ミニ株でも手数料の実質無料化や削減を進めており、デメリットが少なくなっている。

1. 失敗を恐れずに、実践を積もう

初心者ならば、まず投資信託を選ぶのが妥当だ。だが、新NISAの「成長投資枠」を利用した個別株の売買に興味がある人もいるだろう。経験はないけれど、個別株投資をしたいという方は、ミニ株で練習すると良い。

どんなに資金があったとしても、初心者がいきなり個別株投資を始めるのは危険だ。たとえば、23年10月現在、単元株(100株)で取引する場合、トヨタ株の最低取引価格は25万円、ファーストリテイリングに至っては330万円を超える。大金を貯めて個別株に参入しようとも、損失がでれば挽回できないかもしれない。

個別株投資では、市場の流れや企業の業績から判断する「ファンダメンタルズ分析」と、チャートの動きから判断する「テクニカル分析」の2つの手法が重要となる。決算書の読み方や世の中の潮流、チャートの読み方を勉強しつつ、同時にミニ株投資で練習すれば、座学と実践を両立しながら投資の経験を積むことができる。

たとえ失敗しても、ミニ株であれば損失を数万円、数十万円に抑えることができる。資産を大幅に減少させてしまうリスクも少ないのだ。

2. 独自の投資信託ポートフォリオを組もう

リスク分散を目的とするならば、やはり投資信託が選択肢としてあげられる。しかし日経平均連動型のインデックスファンドや脱炭素を訴求した商品など、様々な投資信託があるが、いずれも名だたる大企業銘柄で構成されており、違いが少ないのが正直なところだ。

この点、ミニ株を活用すれば自分なりのポートフォリオを組めるだろう。1銘柄2〜3株程度と決めておけば、20万円だけでもかなりの銘柄数からなる”疑似”投資信託をつくりだせる。

そして不動産業界と化学業界、自動車業界と飲食業界のように、いびつな組み合わせの商品をつくることも可能だ。自分なりに気になる業界はあるが目星の投資信託が見つからないという方は、ミニ株を活用すると良いかもだろう。

3. ドルコスト平均法で運用しよう

ドルコスト平均法とは、同じ商品を一定額で買い続ける投資手法のこと。いわば、積立投資というやつだ。「積立」と表現すると、資金に余裕のない人が無理して投資する方法と思われるかもしれないが、実は「長期的にとても効率のいい手法」となっている。

このドルコスト平均法では、対象となる銘柄の株価が変動しても、購入額を変えずに買い続けることが重要だ。たとえばミニ株を活用し、以下のような値動きの株を同じ2万円で、一括購入した場合と毎月5000円ずつドルコスト平均法で購入した場合を比較しよう。

1カ月目 2カ月目 3カ月目 4カ月目 合計株数
株価 500円 550円 350円 500円 -
一括購入(2万円) 40株 0株 0株 0株 40株
ドルコスト平均法
(5000円×4カ月)
10株 9.1株 14.2株 10株 43.3株

4カ月目時点で、一括購入の場合の資産は変わらず2万円(株価:500円×合計株数:40株)。一方、ドルコスト平均法の場合の資産は2万1650円(株価:500円×合計株数:43.3株)となるのだ。

短期的に見れば、表の2カ月目のように一括購入のほうが大幅に有利な場合もある。だが、長期的に見ると、値動きはどうしても避けられないため、ドルコスト平均法の方が有利な可能性が高い。

ちなみに通常の単元株売買でもドルコスト平均法は当然可能だが、少なくとも数千万円単位のお金が必要となってしまうだろう。そういった意味でも、ミニ株でのドルコスト平均法は理にかなった初心者向けの戦略といえる。

4. 単元株を目指して育成しよう

どんなに株価の高い銘柄であっても、ミニ株で長期的に少しずつ買い続けて行けば、いずれ100株の単元株数に到達可能だ。その場合、それ以降は通常の株取引のようにリアルタイムでの売却が可能となる。

以前は銘柄数が限られていたミニ株も、現在では種類が豊富になった。そんななかで筆者が現在注目しているのは、キーエンスと東京エレクトロンの2社だ。

キーエンスは精密機器・センサー類のファブレスメーカーであり、営業利益率はなんと50%を超える。しかし最低購入価格は500万円を超え、単元株取引で手を出せる人は少ない。

東京エレクトロンは半導体製造装置メーカーであり、2023年度は半導体市況の悪化に影響されているが、長期では確たる需要が見込めそうな業態だ。こちらも最低購入価格は190万円以上と手を出しにくい銘柄である。

このような銘柄であっても、いずれ単元株として売買できるようになった暁には、もはや初心者の粋はすでに脱しているだろう。

まとめ

以上、ミニ株の特徴とミニ株を使った投資法について解説した。

単元未満株で売買することで低額で個別株売買の練習ができるほか、コストをかけずにドルコスト平均法などの投資法ができるようになる。そして自分なりの投資信託を作ることができるというメリットもある。

手数料の値下げや対象銘柄数の拡大が続いており、投資家にとっては嬉しい状況だ。個別株デビューしたいけど資金や経験がないという方は、ミニ株投資を検討してもらいたい。

※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。

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