「ミニカワサキ」と名付けられた「こどものまち」をつくって楽しむイベントが九、十両日、川崎市高津区子母口の橘公園で開かれた。二日間で延べ五百人を超える子どもたちが参加し、独自通貨を使ったお店の運営やまちでの買い物を楽しんだ。(安藤恭子)
ミニカワサキは、子どもたち自らまちを運営するドイツ・ミュンヘン発祥の「こどものまち」プログラムにならい「大人は口出し禁止」がルール。横浜市内の実践を参考に川崎では二〇一八年に始まり、新型コロナウイルスの影響で過去二年はオンラインで実施。三年ぶりのリアル開催となった。
参加者は入り口で五百円を支払い、ミニカワサキの「市民」に。店番や商品づくり、会場清掃、小さい子の案内係など好きな仕事を選んで独自通貨「ミニK」を獲得。まちの中の駄菓子屋やアクセサリー屋での買い物、ゲームやスライム作りを楽しんだ。
射的屋の店長を務めた東住吉小四年の川口岳さん(10)=中原区=は「自分でやりたいと思って、他の子と一緒にお店を考えた。楽しんでもらえてうれしい」と話した。
四人が立候補した市長選挙も実施。投票の結果、宮崎中一年の三田光莉(ひかり)さん(12)=宮前区=がミニカワサキ市長に選ばれ、「市長イベント」としてビンゴ大会を仕切った。「女の子は専業主婦、男の子は仕事という昔からのイメージを変え、女の子でもやれると示したかった。来年も来てもらえるようなまちにしたい」と意気込んでいた。
実行委員会の菱倉英一副代表(50)=中原区=は「親から言われてやるのと違って、したい経験を子どもが自分でつかめる機会。子どもの『やってみたい』につながれば」と話していた。
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