ネットゼロ実現の必要性
──国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で達成しなければならないのは何でしょうか。 2050年までにネットゼロ(温室効果ガスの排出量から吸収量を差し引いた量がゼロとなること)の実現を世界で約束することです。国際エネルギー機関(IEA)の作成した優れたロードマップがありますが、世界はこれが実現可能で、COP26でその実現を公約すべきです。 もちろん、気候変動対策のための資金調達や損失・損害賠償などの問題もありますが、COP26の最大の目的は、2050年までに世界をネットゼロにすることです。 ──ネットゼロ実現には、中国が目標値を上げる必要があります。また、IEAのロードマップでは、今後の油田開発は停止とされますが、それはノルウェーなどの国にとっては難しいでしょう。 中国は間違いなく目標を上げると思います。できるだけCOP26でそうするといいと思います。中国には、2050年までにネットゼロを達成できる能力があります。ゼロカーボン電力、長距離送電、電気自動車、水素経済など、必要とされるすべての重要技術に関して、重要な提供国となるからです。 また、これらのスマートなゼロカーボンエネルギーシステムに5G、将来は6G、7Gを統合することもできます。ですから中国が前進する上での障害は何もないでしょう。具体的な時期の決定を妨げているのは、アメリカとの地政学的な緊張関係ではないでしょうか。 石油とガスに関しては、IEAが明言しているように、すでに我々は充分すぎるほど持っています。いま石油やガスを使うのであれば、二酸化炭素回収貯留技術(CCS)を使った上で水素を作るためでしょう。しかし、石油やガスを燃やすために新しい貯留層から採掘することはないでしょうね。
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