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Monday, November 1, 2021

新型コロナ】ワクチン接種は糖尿病の人にとって重要なツール 50歳以上で健康やワクチンに対する意識が上昇|ニュース - 糖尿病ネットワーク

 新型コロナの拡大により、世界的に50歳以上の成人の健康やワクチン接種の重要性に対する意識が高まっていることが示された。
 「必要なワクチン接種を済ませることが重要」と考えている人は、とくに日本ではコロナ禍の前から後に2倍以上に増えている。
 米国糖尿病学会(ADA)は、「新型コロナのワクチン接種は、とくに糖尿病の人にとって、コロナ禍を終わらせるための重要なツールとなります」と述べている。
 米国疾病予防管理センター(CDC)は、「まだワクチン接種を受けていない人を含め、接種に適合しているすべての人は、できるだけ早く新型コロナのワクチン接種を受ける必要があります」と強調している。

ワクチン接種はコロナ禍を終わらせるための重要なツール

 糖尿病とともに生きる人々は、新型コロナに対して、とくに対策をしておく必要がある。糖尿病そのものが新型コロナへの感染率を高めるわけではないものの、糖尿病とともに生きる人は重症化しやすいことが、さまざまな調査で報告されている。  米国糖尿病学会(ADA)は、「新型コロナの拡大は、糖尿病などの基礎疾患をもつ人々に対し、大きな被害をもたらしましています。新型コロナのワクチン接種は、健康と安全を守り、コロナ禍を終わらせるための重要なツールです」と述べている。  「米国内で承認されている新型コロナワクチンは、新型コロナの重症化や死亡を予防するのに、非常に効果的であることが証明されています」「新型コロナの感染について、1型糖尿病と2型糖尿病とともに生きる人々はとくに危険にさらされています。米国のほとんどの州で、この両方のグループに対し平等に、ワクチンへのアクセスが優先されています」としている。

新型コロナの拡大後は「良好な健康状態」が最優先事項に

 グラクソ・スミスクラインは、8ヵ国(スペイン、イタリア、フランス、ドイツ、ブラジル、米国、カナダ、日本)から各2,000人、合計1万6,000人の50歳以上の男女を対象に、健康とウェルビーイングでのワクチン接種の役割を理解することを目的に、「成人のワクチン接種と健康な高齢化についての調査」を2021年7月~8月にてオンラインで実施した。  調査では、新型コロナの拡大により、世界的に50歳以上の成人の健康やワクチン接種の重要性に対する意識が高まっていることが明らかになった。  調査では、「自分自身の健康やウェルビーイング、自立が重要である」という回答が、新型コロナの拡大の前後で、全体として65%から76%に、日本では53%から66%に、それぞれ上昇した。  また、今後10年間の生活の質(QOL)の点で「良好な健康状態」が非常に重要とする回答は、全体の94%(日本では96%)で、「経済的安定」の全体では46%(日本では63%)を上回った。  「必要なワクチン接種を済ませることが重要である」とする回答は全体として、新型コロナの拡大前の44%から拡大後には65%となり、ワクチン接種を重要とする意識が高まっていることが示された。  とくに日本ではパンデミック以前の30%からパンデミック以後で64%に上昇し、上昇の幅が8ヵ国で最大になった。

インフルエンザへの対策も必要

 一方、調査では全体の8割が「COVID-19ワクチンをすでに接種している」と回答した一方で、「成人に推奨されるすてのワクチン接種が済んでいる」と回答したのは19.8%にとどまり、とくに日本では1.6%と8ヵ国でもっとも低く、もっとも高い米国の38%に比べ大きな差があることが示された。  また日本では「他のワクチン接種は検討していない」との回答が32%となり、全体の16%と比較しても約2倍の開きがあった。  今後、流行が予想されているインフルエンザへの対策でも、有効な手段のひとつがワクチンの接種だ。インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されている。インフルエンザの予防に充分な免疫を保つためにはワクチン接種を毎年受けた方が良い。

出典:グラクソ・スミスクライン、2021年

 厚生労働省は、「今冬のインフルエンザ総合対策」ページにインフルエンザ発生状況(発生動向情報、インフルエンザ様疾患報告情報など)を逐次掲載し、更新している。流行状況をふまえた対策の実施に役立てられる。

できるだけ早くワクチン接種を

新型コロナの感染拡大に備えて、なるべく早くワクチン接種を受けるべき

出典:米国疾病予防管理センター、2021年

 新型コロナに感染したことがあり、ワクチン接種を受けていない人でも、ウイルスに対する自然免疫を獲得することがあるが、予防効果はワクチン接種を受けた人の方が5倍以上高いという調査結果を、米国疾病予防管理センター(CDC)が発表した。  「以前に新型コロナに感染し、ワクチン接種を受けていない人を含め、接種に適合しているすべての人は、できるだけ早く新型コロナのワクチン接種を受ける必要があります」と、CDCでは強調している。  調査は、2021年1月~9月日、9つの州の187病院で、新型コロナ感染が疑われる症状で入院した成人患者7,348人を対象に実施したもの。  研究グループは、ワクチン接種を受けていないが、3~6ヵ月以内に新型コロナに感染し回復した人と、同期間にモデルナまたはファイザーのワクチンの接種を受けた人を対象に分析した。  うち新型コロナのワクチンを接種を受けた人は6,328人で、実際に陽性反応を示した人は5.1%だった。一方、ワクチン接種を受けていないが、以前に新型コロナに感染したことのある人は1,020人で、8.7%が陽性反応を示した。  調査の結果、ワクチン接種を受けていない感染履歴者が、ワクチン接種を受けた人よりも、新型コロナに感染する可能性が5.49倍高いことが明らかになった。 What You Need to Know: Getting a COVID-19 Vaccine(米国糖尿病学会) グラクソ・スミスクライン Laboratory-Confirmed COVID-19 Among Adults Hospitalized with COVID-19-Like Illness with Infection-Induced or mRNA Vaccine-Induced SARS-CoV-2 Immunity -- Nine States, January-September 2021(米国疾病予防管理センター 2021年10月29日)

[ Terahata ]

日本医療・健康情報研究所

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