岐阜県博物館と筑波大などは3日、同県高山市で見つかった恐竜の卵殻化石が国内最古の約1億3000万年前(白亜紀前期)のものと確認されたと発表した。この年代の卵殻化石は世界的にも発見例が少なく、研究グループは「恐竜の進化や生態を解明する上で重要な発見」としている。
研究成果は、この日、オンラインで開催された日本古生物学会の年会で発表された。卵殻化石は高山市荘川町にある手取層群大黒谷層で1999~2009年に見つかった5点で、最大で長さ17ミリ、厚さ0・5ミリ。二足歩行をする小型~中型の恐竜「トロオドン科」のものとみられる。
発見当時は地層の年代が分からなかったが、19年に日本地質学会の調査で約1億2900万~1億3300万年前と判明したことを受け、20年に同博物館の高津翔平・主任学芸員(32)や筑波大の田中康平助教(35)らが共同研究を開始。化石の断面の構造がトロオドン科の特徴と一致したという。
恐竜の卵殻化石は、国内でこれまで石川、兵庫など5県で見つかっている。最古とされていたのは、福井県勝山市の1億2000万年前の地層から見つかったものだった。福井県立大恐竜学研究所の今井拓哉助教(33)は「原始的な恐竜の繁殖行動の解明にもつながりうる貴重な発見」と話している。
化石は22日~9月12日、岐阜県博物館本館3階のメインホールに展示される。
からの記事と詳細 ( 国内最古、1億3千万年前の恐竜の卵殻化石…「進化や生態解明に重要な発見」 - 読売新聞 )
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