宏光ミニは15万台を売り上げ、テスラのモデル3とモデルYの合計(10万台)を大きく上回った。昨年7月の発売直後からテスラを脅かし、ついに販売首位に立った。昨年には発売から半年で12万7000台が売れ、今年は通年で40万台の販売が見込まれている。 宏光ミニの人気の秘密は2万8800元(約49万円)という安さと実用性だ。全長が3メートルに満たない超小型だが4人乗りで、後部座席を折り畳めばトランクとして使用可能だ。完全充電時の航続距離は170キロメートルで出退勤には支障がない。スマートフォンで車の状態を確認できるなど最先端のユーティリティーも備えている。韓国自動車研究院のイ・ホ責任研究員は「都市に住む若い層が出退勤用に購入する例が多い。海外進出も本格化しそうだ」と指摘した。 中国ではこうした小型EVが人気を集めている。長城汽車は「欧拉黒猫(オラ・ブラックキャット)」を発売した。価格は6万9800元からと宏光ミニよりは高いが、現在宏光ミニ、テスラモデル3、モデルY、比亜迪(BYD)の「漢(ハン)」に続き販売5位だ。 中国自動車メーカー各社は国内での好調な売れ行きを足掛かりとして、東南アジアや欧米などに進出している。長城汽車はタイ・バンコク郊外のGM工場を買収し、先端スマート工場へと転換した。まずハイブリッド車を生産し、2023年までにEVを生産することが目標だ。 ボルボと中国・吉利汽車の合弁EVメーカー、ポールスターは高級EVを掲げ、市場を欧州から韓国、ニュージーランド、シンガポールなどに拡大している。来年下半期には米サウスカロライナ州のボルボ工場で生産を開始する。
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