米金融当局による今後数年間の金融政策の行方に注目する金利トレーダーにとって、重要な数字は99だ。
これはユーロドル先物2023年12月限がここ1週間以上とどまっている価格水準で、政策当局者が一層タカ派スタンスに傾斜するとの見方が高まった4月初旬以来、市場が大幅に落ち着いたことを意味する。
市場はしばらくの間、この重要な局面にとどまりそうだ。27日から2日間の日程で開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で、当局の政策スタンスの調整や債券購入の縮小開始のシグナルを予想する向きはほとんどいない。28日の政策決定とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見は市場の確信を強める道を開き得るものの、その数日もしくは数週間後に経済指標の発表を受けてからの方がその可能性は高いだろう。大半の政策当局者は23年末より前に利上げしない 決意を固めている。
マニュライフ・インベストメント・マネジメントのシニア債券トレーダー、マイケル・ロリジオ氏は「いくつかの新しい情報を見る必要があり、予想外に一段と上向きのデータが必要だろう」と指摘。「米金融当局は3月のFOMCで、新たな枠組みによってかなり長期にわたり政策当局者が静観を続ける方針を示すという非常にいい仕事をした」と述べた。
米金融当局の次の引き締めサイクルの時期に関するトレーダーの見通しが固まるには、新たな要素が必要であることを現在のユーロドルのポジショニングは浮き彫りにしている。市場は予想より速いペースでの経済成長を説明するため必要に応じて積極的に相場を修正する傾向があるため、タイミングは重要だ。
ユーロドル先物2023年12月限が示すように、トレーダーは米金融政策に関する見方を年中調整している。1月と2月の大部分は価格は99を上回り、金利に関する当局のハト派スタンスに市場が近づいていたことを示唆していた。
その後2月下旬には99を下回り、当局がタカ派姿勢に傾斜すると市場の見方が変化したことを示していた。 好調な雇用統計を受けて4月5日には98.7まで下げたが、その後は持ち直し、4月半ば以降は99前後で推移している。
原題:
Traders Reach Crucial Moment in Timing of Fed Rate-Hike Cycle(抜粋)
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