放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2020」を取り上げる。
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「立場上、私たちは難しいんですけれど」と前置きしつつ、ワイドショーでGo To Eat存続の是非についてコメントしていたのは某女性フリーアナ。馴染みの飲食店を助けたいという気持ちはあっても、「家呑み」をしているというのだ。
感染者数の増加による「第3波」が番組で分析される中、再び流行り始めているのが「オンライン飲み会」である。
お笑い芸人のそればかりが有名だが、実は密かに行われているのが、年代や局、社員、フリーなどの壁を飛び越えた女子アナのオンライン飲み会。「犬猿の仲」とウワサされる人たちも確かに存在するが「類は友を呼ぶ」という言葉もある。それぞれ“仲良し”はいるものなのである。
食器、グラス、料理のセレクト能力が極めて高く、情報が詰まったモノをこよなく愛する人たちが集まる女子アナのオンライン飲み会では、当然、どんな飲み物をセレクトしたかが重要なポイント。ボジョレーヌーヴォー解禁日は、想い出話と共に盛り上がったと聞く。
バブル時代は、テレビ局内でも日付が変わった瞬間、何本ものワインボトルが開いたものだし、都内各所で着飾った紳士淑女が盛り上がる様子をレポートしたのは、ベテランの女子アナたちだ。“その年代”の女子アナのオンライン飲み会で今年選ばれたのが「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー」。華やかでチャーミングな香りと味わいに定評があり、「美食の町」フランスはリヨンで開催されるワインコンクールでは第1回の2002年以降、毎年受賞。日本国内においても、ボジョレーヌーヴォー販売容量でナンバーワンブランドとして支持されているのである。
実は、バブルを知る年代の女子アナや女性局員の中には、ワインの勉強をしてきた人たちがかなり多い。ワインエキスパート、ワインコーディネーターなどだが、いまでいう気象予報士の資格より自慢だったような……。中にはワイナリーを作ってしまった強者もいる。
こうした元気のいい女子アナや局員らと仕事をしてきた私も今年は「ジョルジュ デュブッフ」でオンライン飲み会をした。仲間の一人から「ラベルがカワイイから、しばらく空いたボトルを飾っておけば?」との提案が。この発想もこの年代ならではかもしれない。
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める
※週刊朝日 2020年12月11日号
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December 06, 2020 at 09:30AM
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