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Friday, November 13, 2020

カジュアルなPCゲームのために新型Xboxコントローラーを買う - Impress Watch

新型の「Xbox ワイヤレス コントローラー」(ロボットホワイト)

11月10日、新型ゲーム機「Xbox Series X|S」が発売された。同日、これらのゲーム機に付属する新型の「Xbox ワイヤレス コントローラー」も単体商品として販売が開始されている。筆者はPCゲームで利用する目的で、この新型「Xbox ワイヤレス コントローラー」を購入した。ヨドバシカメラで6,570円(税込)だった。

XboxのコントローラーはPCゲームにも最適

マイクロソフトは「Xbox 360」に付属のコントローラーをWindowsでも利用できるよう、ドライバやAPIのXInputを提供し、以降、XboxシリーズのコントローラーはPC用ゲームコントローラーとしても定番になった。

FPSや重厚なシミュレーションゲームなど、伝統的なPCゲームはキーボードとマウスの組み合わせで操作するため、コントローラーが最適とはいえないタイトルは多々ある。一方で、ゲーム配信プラットフォームの「Steam」が広まったことで、XboxシリーズやPS4、Switchといった家庭用ゲーム機のタイトルがPC向けにも提供されるケースが増えている。例えばカプコンの「モンスターハンター:ワールド」はSteamでも配信されており、コントローラーを使えば家庭用ゲーム機と変わらない操作感でプレイできる。またSteamではインディーゲームも多数配信されており、カジュアルあるいはシンプルなゲームにコントローラーは向いている。インディーゲームを手掛ける若い開発者には家庭用ゲーム機に慣れ親しんで育った人も多く、コントローラーでの操作を推奨しているタイトルも多い。ソファに座ってプレイしたい場合も、コントローラーは最適だ。

Windows 10ではXboxプラットフォームとの融合も進められており、Xbox関連のアプリも提供されている。「Xbox アクセサリー」というWindowsストアのアプリを使えば、接続した「Xbox ワイヤレス コントローラー」のキーマッピングの変更やプロフィールの保存、コントローラーのファームウェアの更新が行なえる。Windowsでは、Xboxのコントローラーを公式アイテムとして扱えるのだ。SteamをはじめとしたPCゲームでコントローラーを使うなら、候補の筆頭に挙がるのがXboxシリーズのコントローラーと言えるだろう。

Xbox One用コントローラー(左上)、Xbox One Elite用コントローラー(左下)、新型の「Xbox ワイヤレス コントローラー」(右)

電源・接続方法・ファームウェア更新

日々使う上では電源も問題になってくるが、「Xbox ワイヤレス コントローラー」は新型でも従来と同じく単3形乾電池2本を使用する。一方、乾電池の代わりに装着する「Xbox 充電式バッテリー」にも引き続き対応しており、バッテリー内蔵のコントローラーとして使うことも可能。この場合の充電はコントローラー本体のUSB端子から行ない、USB接続でゲームをプレイ中でも充電できる。

単3形乾電池2本のほか、「Xbox 充電式バッテリー」(写真の黒い部分)に対応
「Xbox 充電式バッテリー」「Xbox ワイヤレス アダプター」を引き続き利用できる

Windows PCと「Xbox ワイヤレス コントローラー」の接続は、USB Type-Cケーブルによる有線接続、「Xbox ワイヤレス アダプター」による無線接続、Bluetoothによる無線接続という3種類の接続方法に対応している。スマートフォンとはBluetoothで接続できる。

3つの接続方法のうち、USBの有線接続と「Xbox ワイヤレス アダプター」による無線接続は最も安定しており、どちらも「Xbox アクセサリー」アプリでキーマッピングの変更やファームウェアの更新が可能。Bluetoothで接続した場合は「Xbox アクセサリー」による管理はできない。

少し注意したいのはコントローラーのファームウェアだ。筆者は予約して購入したため、発売日の11月10日に届いたが、箱から出しただけの状態ではファームウェアに起因すると思われる問題があり、Bluetooth接続でトリガーボタンが認識されない、スティックが正しく動作しないなど、いくつかの不具合がみられた。その後、11月11日の午後になって「Xbox アクセサリー」アプリがバージョンアップ(300.2011.9001.0)し、同時に最新のファームウェア(5.5.2641.0)も提供されたことで、こうしたBluetooth関連の不具合は解消されている。

「Xbox アクセサリー」アプリでファームウェアの更新を確認しておきたい

シェアボタンは……今後に期待

最後に、新型「Xbox ワイヤレス コントローラー」の目新しい点として注目されている「シェアボタン」についてだが、PCと接続した場合、ボタンの押下をそもそも認識できないか、認識できても実際上は利用できないケースがほとんどで、現時点(11月12日)では活用できない、という結論になると思う。

USBおよび「Xbox ワイヤレス アダプター」による無線接続では、Windows上でシェアボタンの押下が認識されず、従って存在しないボタンという状態になっている。「Xbox アクセサリー」アプリのテストモードでも何も反応しない。Bluetoothで接続した場合は一部のケースでシェアボタンの押下が認識されるが、いろいろ試したものの、利用できるかという意味では非常に限定的だ。

コントローラーの操作にキーボードやマウスを割り当てられるユーティリティソフト「JoyToKey」(Ver.6.5.1)は、Bluetooth接続時に第2のコントローラーでシェアボタンの押下を検知するものの、挙動が少し謎で、アサインしてもうまく機能しなかった。同様のソフト「AntiMicro」(Ver.2.23)では、Bluetooth接続でもシェアボタンの押下を検知できなかった。

Bluetooth接続時の状態。シェアボタンを押すと12番のボタンが点灯するが……
Steam、JoyToKey、AntiMicroなどでは、Bluetooth接続時に同時に2つのコントローラーを検出する。Steamではシェアボタンの押下は「一般的なゲームパッド」側でしか認識されないほか、Steamでサポートするボタン数の関係で、実際に活用することは難しい

Windows 10には「Xbox Game Bar」というゲーマー向けのステータス表示機能が用意されており、Xboxコントローラーのガイドボタン(Xboxマークのボタン)を押すだけで呼び出すことができる。シェアボタンに期待するのはこういうもので、シェアボタンを押すだけでPCゲームのスクリーンショットを撮影したり、動画を録画・保存したりできることではないだろうか? 今後のアップデートでWindowsでもシェアボタンが活用できるようになることを期待したい。

Windowsにおけるシェアボタンの扱いは寂しいものの、それでもPC用コントローラーとして高い完成度を誇っている。PCゲームでコントローラーを使うなら最有力の選択肢だ。

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