米 バイオジェンとエーザイが共同開発したアルツハイマー病治療薬アデュカヌマブは、矛盾するような臨床試験結果にもかかわらず有効なもようだ。米食品医薬品局(FDA)のスタッフが今週の諮問委員会会合前にまとめた報告書で指摘したもので、承認に向け前向きな兆候となった。
バイオジェンが2019年3月に試験をいったん中断し、同年10月に再開するなど、アデュカヌマブの開発は曲折を経てきた。
FDAスタッフは4日、アデュカヌマブに関する2つの試験は相反する結果が出たものの、そのうち一つは「高く、極めて説得力のある」有効性を示したと指摘。結果が芳しくなかったもう一つの試験結果については、有効ではないという証拠にはならないとした。
この発表でバイオジェンの株価は4日、一時47%急伸。1991年までさかのぼるデータで最大の上げとなった。ブルームバーグがまとめたデータによると、アデュカヌマブが承認された場合、25年には売り上げの総額が約47億ドル(約4910億円)に上るとみられる。
エーザイの米国預託証券(ADR)も一時58%上昇した。
FDAは6日に外部の専門家から成る諮問委員会の会合を開催。アデュカヌマブの安全性と有効性についてFDAスタッフとバイオジェンから説明を受け、FDAに拘束力のない勧告を行う。FDAは諮問委に対し、同薬が有効だと判断する上で、一つの前向きな臨床試験結果が十分かどうか採決を実施するよう求めた。
FDAは承認の可否について来年3月初めまでに判断を下す見込み。
バイオジェン株価、アルツハイマー薬FDA諮問委会合が大きく左右か
原題: Biogen Surges After FDA Reviewers Support Alzheimer’s Drug (2)(抜粋)
(エーザイのADRなどを追加して更新します)
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