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Friday, April 17, 2020

コロナで苦境 ミニシアターに支援の輪 - 中日新聞

監督ら奔走 基金に1億円集まる

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で苦境に立たされているミニシアター(小規模映画館)を支援しようと映画監督らが立ち上げたクラウドファンディングが三日間で目標の一億円を突破、政府に支援を求める署名活動とも連動し、運動は広がりをみせている。金沢市のシネモンド、富山市のほとり座は休業を余儀なくされ、影響が長引けば存続も危ぶまれるだけに、シネモンドの土肥悦子代表は「本当に励まされる」と語る。(松岡等)

「金沢・シネモンド」

上映再開を誓う「シネモンド」のスタッフ=金沢市香林坊で

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 シネモンドは三月から観客が減り始め、四月になると採算ラインも割り込む日が続いていた。土肥代表は「正直、潮時なのかなという思いが頭をよぎった」と打ち明ける。「開館から二十二年。これまでもピンチはあったが、今回は『映画を見に来て』と言えないのがつらい」。石川県独自の緊急事態宣言を受けて、初の休業を余儀なくされた。

 ほとり座も六日から休業に入った。運営する株式会社EVERT(エヴァート)は、旧フォルツァ総曲輪を改装して再開する予定だった劇場も運営するはずだったが、四月中のオープンを五月三十日に延期せざるを得なくなった。

  ◇     ◇     ◇

 ミニシアターを無くしてはならないと立ち上がったのが、「淵に立つ」の深田晃司監督、「SRサイタマノラッパー」の入江悠監督、「寝ても覚めても」などの浜口竜介(映画監督)ら。是枝裕和監督や俳優の安藤サクラさんらも呼び掛け人に名前を連ね、六日にスタートしたオンライン署名「#Save The Cinema『ミニシアターを救え!』プロジェクト」の署名は六万六千筆を超え、諏訪敦彦監督らが各省に提出した。

 基金のための「ミニシアター・エイド(Mini−Theater AID)基金」のクラウドファンディングは十三日の開始から三日目に一億円を超えて、さらに支援が続いている。支援金額に応じ、返礼品として応援する劇場で将来的に使える「未来チケット」や、賛同する監督らの未公開を含む作品のオンライン視聴などの特典が受けられる。シネモンドやほとり座など全国約八十の劇場が参加して、一運営団体あたり百五十万円以上が分配できる見通しだ。

「富山・ほとり座」

支援を呼び掛けるほとり座のスタッフたち=富山市中央通りで

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 このほかドキュメンタリーの想田和弘監督は五月二日〜二十二日に、劇場公開予定だった「精神0」を、ネット上の「仮設の映画館」で配信する。新作を配信するのは異例だが、映画館入場料と同じ金額で鑑賞してもらい、収入は鑑賞者が指定する劇場と配給、制作側で分配する。シネモンド、ほとり座も参加する。

 ミニシアターはシネマコンプレックスで上映されないアート系作品や社会派ドキュメンタリーなどを上映し、映画の多様性を担保する役割を担ってきた。だからこそ資本力がなく休業が続けば閉館もあり得ることを知る映画人たちはいち早く動いた。

 「作る側の人たちが動いてくれたことが本当にありがたい。コロナは終息したが劇場がなくなっていたということにはしたくない」と話していた土肥さん。シネモンドではオンラインで、オリジナルトートバッグや支援鑑賞券の販売なども展開し、独自のクラウドファンディングも計画中だ。

 一方で土肥さんは「自粛しろというなら補償があるべきだ。ドイツなどと比べ日本の文化に対する考え方があらわになった。声を上げ続けていくことも大事だ」とも話した。

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