新生ミニEVの第3弾
2024年6月6日に発表、発売された「ミニ・エースマン」(MINI ACEMAN)は、ミニ・クーパーの兄貴分で、こちらはBEV専用モデルになる。ミニのBEVには、「クロスオーバー」改め、世界のほかの市場と同じ車名に統一された新型「カントリーマン」があり、ミニ・エースマンは新生ミニBEVの第3弾で、3兄弟の次男という立ち位置になる。
クリーンな意匠のエクステリア
エクステリアはSUVテイストを盛り込んだデザインとして、全高を高めに設定しているのが特徴だ。顔つきで目を惹くのは、新設計のLED式ヘッドライトで複雑な八角形の輪郭をもつフロント・グリルが力強さも感じさせる。フラッシュ・ドア・ハンドルやフィン・アンテナなど、無駄な造形を廃したクリーンな処理が目を惹く。
ボディ・サイズは、全長×全幅×全高=4080×1755×1515mmで、4085×1750×1450mmの「フォルクスワーゲン・ポロ」ほぼ同等で、全長と全幅は5mmしか違わない。
丸型の有機ELディスプレイを採用
一方のインテリアは、新型クーパーと似た雰囲気が漂う。有機ELを使った直径240mmの丸型ディスプレイには、車両情報だけでなく自分で撮った写真なども映し出せるほか、光と音の演出も盛り込まれている。
実際に前後席に着座してみると、インテリアの広さは内燃機関のBセグメント・ハッチバックの標準に近い印象で、BEV化の影響は最小限に抑えられている。また、荷室容量も最大1005リッターを確保するなど、道路や駐車場が狭い都市部でも取り回し、駐車がしやすく、小さな子どもがいるファミリーのニーズも満たしてくれるだろう。
フロント1モーターの前輪駆動
グレードは、「E」と「SE」の2タイプを設定。Eは42.5kWhのリチウムイオン電池を積み、最高出力は183ps(135kW)、最大トルクは290Nmとなっている。一充電あたりの航続距離は310km。
SEは、容量54.2kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、最高出力217ps(160kW)、最大トルク330Nmで、航続距離は406kmとなっている。両グレードともにフロントにモーターを配置する前輪駆動モデルとなっている。
アダプティブ・クルーズコントロールや車線維持機能などの最新の運転支援装置も採用。前後左右の録画が可能なドライブレコーダーやAIを使った音声操作機能を標準装備にするなど、安全性、使い勝手ともに最新装備と機能が用意されている。
価格は、エースマンEが491万円、エースマンSEが556万円となっている。なお、国によるCEV補助金をはじめ、都道府県などの地方自治体が設定する補助金の対象になる。
文=塚田勝弘
(ENGINE WEBオリジナル)
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