【参院選】ユーチューバーや格闘家… ミニ政党乱立と躍進のウラにあの存在 - 産経ニュース

「ごぼうの党」奥野卓志代表のＪＲ秋葉原駅前の街頭演説の動画（ユーチューブから）

１０日に投開票された参院選では与野党が勢力争いを繰り広げる裏で、国会由来ではない小規模の「ミニ政党」も相次ぎ参戦した。比例代表に届け出たミニ政党は７団体あり、中には新たに議席を獲得し、公職選挙法上の政党要件を満たした団体も。有権者にとっては既存政党にない選択肢を提示する存在ともいえるが、躍進の背景には、ある政党の存在があった。

「どこの政党とも争わない」

「ごぼうは地下１メートルまで潜っています。深いところまで意味がある」。和服に天狗(てんぐ)の面を身に着けた奇抜な格好の男性が街頭でマイクを握り、こう熱弁した。

６月２２日の参院選公示前に突如インターネット上に現れ、比例代表に１１人を擁立した政治団体「ごぼうの党」。議席獲得とはならなかったものの、ユーチューバーや人気格闘家らインフルエンサーの動画番組などで紹介され、「若者だけを支える政治をする」「どこの政党の政策とも争いません」など独特のフレーズで話題を集めた。

ほかにも、これまでなじみがなかった政治団体などが次々と名乗りを上げた。交流サイト（ＳＮＳ）で支持者を拡大した「参政党」は初めて比例で１議席を獲得し、公選法上の政党要件の比例得票率２％を満たした。保守系ネットメディアのメンバーが中心の「新党くにもり」も、いわゆるミニ政党だ。

一般的にミニ政党は、国会に議席がない政治団体や少数政党で比例に名簿を届け出た新興勢力を指す。選挙制度に詳しい日本大の安野修右(のぶすけ)専任講師は「小規模かつ国会外から発祥した勢力」と定義する。

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