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Sunday, January 23, 2022

[ミニ解説]名護 市民分断 融和進める時 - 読売新聞

普天間飛行場の辺野古移設が着々と進む中、政権与党が推す現職の再選は、工事中止が困難な現状を踏まえ、名護市民が現実的な選択をした結果だと言える。

 読売新聞社が選挙期間中に行った世論調査では、70歳以上の5割超が移設反対の新人を支持し、18~39歳の7割弱が現職を支持した。米統治下で米軍に土地を奪われた経験を持つ世代と、「基地のある島」で生まれ育った世代では、基地問題での温度差が感じられる。

 現職の支持者の中には、積極的とは言えない人も多い。2010、14年と反対派の市長を選んだものの移設は止まらず、覆らないのであれば国とのパイプで地域振興を実現できる候補者に託すという考え方だ。

 辺野古への移設計画が浮上してから20年以上にわたり、市民は市長選のたびに移設の是非を巡って分断されてきた。新人の支持者からも「終止符を打ってほしい」という声が漏れる。

 沖縄は5月に本土復帰50年を迎える。市街地にある普天間飛行場の全面返還は危険性の除去だけでなく、跡地活用によって豊かな未来を築くために欠かせない。

 県全体の利益を考えて苦渋の思いで移設を受け入れた市民のためにも、政府と市長は連携して市民の融和を図り、着実に地域振興を進めながら移設に取り組まなければならない。(那覇支局長 寺垣はるか)

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