2021年7月12日 8:00 546
凪良ゆうの小説「流浪の月」を
2020年の本屋大賞を受賞した原作小説。夕方の公園でびしょ濡れだった9歳の家内更紗に、19歳の大学生・佐伯文は傘を渡す。伯母の家に帰りたくない更紗は、部屋に入れてくれた文のもとでそのまま2カ月を過ごすことに。しかし文は誘拐罪で逮捕されてしまう。被害女児と加害者という烙印を押された2人は、それから15年後に再会する。
更紗役の広瀬は「いつかまた、李組に参加したいという事は『怒り』以来、ずっと思い続けてきた事でもありました。『この役の気持ちを知ってると思って』と監督に言われたその日から私は毎日なんだか、どこかずっと緊張しています」とコメント。李の作品に初参加となる文役の松坂は「正直今は霧の中にいる気分です。ただこの作品に文として参加できる喜びを噛み締めてもいます。全身全霊でいきます」と意気込んでいる。李、凪良のコメントは下記に掲載した。なお李は脚本も担当する。
「流浪の月」は8月上旬にクランクイン。2022年に全国で公開される。
広瀬すず コメント
本当にびっくりしました。でも、いつかまた、李組に参加したいという事は
「怒り」以来、ずっと思い続けてきた事でもありました。
「この役の気持ちを知ってると思って」と監督に言われたその日から
私は毎日なんだか、どこかずっと緊張しています。
私の少しの変化を、誰よりも早く細かく気付かれてしまいます。
だからこそ監督の前では絶対嘘がつけないし、
ちょっとでも誤魔化そうとするもんなら…
想像するだけで…今、監督の前でお芝居するのが怖いです。
あ、その緊張ですかね。
松坂さんは、以前ご一緒した現場でとても真面目で大らかな印象を受けました。
文を松坂さんが演じると知った時も、なんだかすぐにしっくりくる不思議な雰囲気もあり、
今回の役、作品で、ご一緒出来る事はとても楽しみです。
松坂桃李 コメント
李監督とは初めてご一緒しますが、
作品を拝見していて、いつかやってみたいとずっと思っていた方でした。
正直今は霧の中にいる気分です。
ただこの作品に文として参加できる喜びを噛み締めてもいます。全身全霊でいきます。
広瀬さんは成島組以来の再会ですが、
肝が据わっていて頼もしさすら感じます。
改めてご一緒出来ることほんとうに楽しみです。
李組の皆さんと創り上げていきたいです。
宜しくお願い致します。
李相日 コメント
痛ましい過去を背負った二人の物語なのに、悲壮感が漂わずにどこか浮遊しているような心地良さに包まれました。恋愛、友情、家族愛…名前のつけられない関係がここには存在します。魂と魂の未来永劫揺るがない結びつき。そんなものはこの世界に存在しないのかもしれません。けれど、まずは信じてみる。この物語を信じる。更紗と文、二人の息遣いを信じる。そこから、映画「流浪の月」はスタートしました。
「怒り」以来ですが、広瀬すずとは必ずまた映画で再会する。疑いのない確信と、強い願望を常々持ち続けていました。
松坂桃李君のこの作品への意気込みには驚嘆するばかりです。身体つきはもちろん髪や体毛の一本一本、皮膚感に到るまで役に向けて丁寧に積み上げていく執念には心が震えます。
二人の眼差しが重なり、互いを慈しむ優しさに溢れた時、自分がどれほど心を奪われるのか…待ち遠しくてなりません。
凪良ゆう コメント
夢みたいでした。初めての映画化、さらに以前から作品のファンだった李監督に撮っていただけると聞いて、
人生ってこんなことがあるんだなあと呆然としたほどです。
小説からさらに広がっていく映画「流浪の月」が今から楽しみでなりません。
李監督から脚本をいただいたとき、人物への理解の深さに鳥肌が立ちました。
原作にはないエピソードを追加しながらも、どこまでも更紗らしく文らしい。
どれだけ原作を読み込んでくださったのだろうと、
李監督にお任せして本当によかったと改めて確信しています。
広瀬さんも松坂さんも際だった存在感と透明感のあるおふたり。
一見静かながら内に渇望を秘めた文と更紗に、どこか通じるものを感じています。
おふたりに演じていただくことで、物語に込めた思いがより多くの方に伝わるよう願っています。
(c)2022「流浪の月」製作委員会
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