7月1日付で全国銀行協会の会長に就任した三井住友銀行の高島誠頭取(63)が毎日新聞のインタビューに応じた。新型コロナウイルス禍で経営が苦しさを増している融資先企業への対応について「ビジネスモデルの再構築支援が『一丁目一番地』だ」と述べ、融資先の経営状況に応じた支援に取り組む考えを示した。
高島会長は、新型コロナの感染拡大とともに前年同月比5~6%増のペースで伸びてきた国内の貸出金残高が、今年4月は2・6%増、同5月は0・5%増となり、増勢が鈍化していると指摘。「業績が回復した業界は返済が進み、貸出金残高はそれほど伸びなくなっている。広く資金供給ができた証左ではないか」と評価した。
ただし、回復の状況は業種によってばらつきが大きい。「ワクチンの普及などで売り上げが戻ることを期待したいが、必ずしもそうでない顧客企業がいるのも事実だ」と述べた。財務基盤が悪化した融資先企業への資本支援策の検討や、事業継続が難しい場合には事業再構築を提案するなどして、各行が融資先の状況に応じて支援することが重要との考えを示した。
脱炭素社会の実現に向けた投融資については「銀行にとって極めて重要な責務だ」と述べ、銀行業界を挙げて推進する考えを示した。各銀行の先進的な事例の情報共有などを通じて、二酸化炭素(CO2)の排出削減につながるプロジェクトへの投融資拡大を後押ししていくという。【釣田祐喜】
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