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Thursday, April 30, 2020

「緊急事態宣言の解除」よりも重要な「人間の恐怖心の解除」 - BLOGOS

■「緊急事態宣言」は解除されるか?

 「緊急事態宣言は解除されるか?」、現状、それが多くの国民の最大の関心事かもしれない。
 企業経営者や会社員、自営業者を含め、社会で何かしらの生業を持って生活している人にとっては、コロナの終息時期よりも、現在の自粛生活がいつ頃、解除されるのかということの方がより強い関心事に成りつつあるのではないかと思う。

 では、当初、政府が約束した通り、5月6日で緊急事態宣言が解除されるかというと、極めて厳しいと思われる。既に全国知事会も緊急事態宣言の延長を政府に打診したとも伝えられているので、ほぼ延長は確定と言える。

 感染者数の増加ペースは政府の予想よりもかなり低い状態が維持されているので、結果的には、緊急事態宣言を発令しなくても、あまり変わらなかったとも言えるのだが、「現在の小康状態は、緊急事態宣言のお蔭だ」と思い込んでいる人も多くいると思われるので、なおさら難しい。

 彼らの頭にあるのは、自分が感染しないことが最優先事項であり、感染者の増加ペースがどうのこうの、緊急事態宣言の有無や因果関係がどうのこうのと言ったところでまるで受け付けない。

 この辺は、かつての反原発ヒステリーと同じようなものだと言える。原発と違って、今回の場合は、実際に目に見える形で被害者も出ているので尚更、感情的になる人々が多くなる傾向にある。

 かつて反原発を批判していたような人でも、自分自身に被害が及び、どこにも逃げ場が無いとなると、180度、考えを変えるというようなことも有り得る。

■「コロナによる自粛生活」vs「人間による経済活動」

 アメリカを始め、欧米では、日本の緊急事態宣言以上のロックダウン措置を採っているにも拘らず、日本以上に感染者は多い。それでも、経済活動をこれ以上止めることはできないという危惧から、徐々に経済活動を再開する動きに転じている。

 日本の場合は、緊急事態宣言を出すまでもなく、自粛の要請だけでも充分に感染者数を抑制できていたと思われるので、これ以上、ナーバスに成り過ぎても、国としても余計に疲弊するだけだと思われるのだが、感染者数を0にしなければ気が済まないというような人がいる限り、緊急事態宣言を引っ込めるのはなかなか難しい。

 この状況で、緊急事態宣言を引っ込めるということは、巨大な責任を背負うことに他ならないので、政府の他にその責任を転嫁する勢力が出てこない限り、現在の弱腰政府では解除は極めて難しいと思う。

 それこそ、政治生命を賭けて「緊急事態宣言を解除する」と言えるような骨のある政治家がいれば、たとえ失敗しても応援したくもなるのだが、あまり期待できそうにない。

 この問題は、最終的には「コロナによる自粛生活」と「人間による経済活動」のどちらを優先するか?という問題に行き着いてしまうことになる。

 現状は前者を取らざるを得ない状況となっているが、いずれは、後者を取る人が多数を占めるようになってくると思われる。そうしないと、コロナに感染する以前に人間としての生活を維持できなくなってしまうからだ。

 しかし、もはや、政府が方針を変えるかどうかは関係が無くなっているとも言える。
 政府が緊急事態宣言を停止しても、自粛の要請を停止しても、肝心の人間自体が自粛を止めて動こうと思わない限り、経済は復活しない。

 既に多くの人々の心に刷り込まれてしまった“恐怖”は、並大抵のことでは解除できない。今後、本当に解除していかなければならないのは、政府の緊急事態宣言でも自粛要請でもなく、いつの間にか人間の心の奥深くに住み着いてしまった“恐怖心”なのかもしれない。

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