Uncle Bombは、Kiramuneに所属する浪川大輔さんと吉野裕行さんによる音楽ユニット。音楽だけでなく一年に一回開催しているイベント“チャンネル”シリーズの開催や、冠バラエティ番組「おじさん爆弾」(CSテレ朝チャンネル1)が放送されているなど、幅広い活躍を見せています。
1年ぶりとなるミニアルバム「Five Leaves」が、いよいよ2020年1月8日に発売。
そのアルバムとともに、ファン待望のUncle Bomb 5th EVENT“5チャンネル”を、2020年1月25日、26日に舞浜アンフィシアター(千葉)、2020年2月1日にフィニーチェ堺(大阪)の二都市で挑みます。
今回、浪川さんと吉野さんにミニアルバム制作の裏話や、聴きどころをうかがったインタビューの模様をお届けします。
アルバム制作とイベント企画は同時進行!
――制作が決まったときのお気持ちから教えてください。
浪川大輔さん(以下、浪川):通常のアルバム制作の形とは違うのでイベントを含めて今までのものを壊しつつ、曲に関しても今までにやっていないものをやって行かなきゃねという話はしました。何か感想あった?
吉野裕行さん(以下、吉野):いや、ない(笑)。
浪川大輔さん(以下、浪川)::これまでのアルバムと被らないように、新たな挑戦という気持ちはありました。
――5th EVENT “5チャンネル”を意識されたと思いますが、アルバムとイベントどちらを考えるのが早かったですか?
吉野:イベントですかね。今回は、両方とも苦戦してるからね。
浪川:そうですね(笑)。イベントは日にちが決まっていて、発売日も決まっていて、それに合わせてどうしようかという紆余曲折は激しいと思います。でも制作の進行は、イベントもアルバムも同じくらいじゃないでしょうか。
吉野:結局はそうなるよね。作業に取り掛かるのが遅くて、ギリギリになってしまいます。
――今回はコンセプトを決めて曲を集めたのでしょうか、それともいい曲を集めてミニアルバムにした形でしょうか?
吉野:イベントに付随して、こういう曲を歌いたいというのを全曲分出しましたよね。それもだめになったりして、仕切り直したりもしています。
浪川:作っている途中で曲調が変わってきたりするので、それで全体のバランスが取れなくなると、明るい曲に変えたり、ゆっくりめの曲にしたりという調整はありました。だから曲を集めるというよりは、ピンポイントで取りに行った感じです。
――ミニアルバム全体を通して、どういう1枚になったと思いますか?
浪川:前回は「手のひら」というリード曲で、自分を奮い立たせたり、勝負するまえの集中力だったり、そこに合うような曲がいいねと話していました。今回は違って、「スポーツを見ていて盛り上がったときの高揚感を感じる曲があると嬉しい」とだいぶ前に吉野さんに伝えていたんです。リード曲の「フォーレンリーフの休暇」は、それから派生したニュアンスのもの。4thミニアルバムの「dimension」よりざっくりしたインスピレーションで作っています。
吉野:ちょっと、よくわからないです(笑)。
浪川:メールで説明しても、よくそう言われる(笑)。
吉野: リード曲の「フォーレンリーフの休暇」は、最初スカをやりたいとお願いした曲だったと思います。曲はおしゃれなのが上がってきたので、あとは歌詞を整えるのに集中し、MVもどういうものをやりたいと決めていきました。
半分くらい練り直しの曲もあるので僕が関わらず、浪川さんとディレクターに決めてもらった曲もあります。
――ということは、全体のテーマは特に決めていなかったんですね。
吉野:基本的には設けてないんですよ。前回は“シネマ”というのをテーマにしていたから、わかりやすかったと思います。でも、今回は“5”が自分たちのなかで難しくて、イベントの内容も楽曲制作も苦戦してます。
浪川:こじつけになっちゃうかもしれないんですけど、バラエティのイメージが自分のなかにあって、バラエティといってもコント・漫才、番組としてもトークだったり、どっきりだったり、何かに絞っているわけではないと思うんです。
「Two-sides」(2ndミニアルバム)のときも“表裏”というテーマがありました。でもバラエティやスポーツもそうですが内容によって盛り上がり方も全然違いますし、そこにテーマがなくてもいいんじゃないかな。
歌うときはいろいろなジャンルがあり、1曲1曲に集中して整理整頓しなければいけません。(曲にあわせて)切り替えるというのは、声優っぽくはありますけど(笑)。
吉野:浪川さんがバラエティの話をしたのは、イベント「5チャンネル」でバラエティをやろうと話していたからなんです。
浪川:ナイスフォロー!(笑)
吉野:前回は“シネマ”を通したバラエティだったのが、今回はそういうのもなく、ただ“バラエティ”とだけなっているので僕らも混乱しています。そもそも「チャンネル」シリーズがバラエティなのに、さらにってなると難しい。
浪川:頭痛が痛いみたいな感じですよね。
吉野:そうそう。なので全体テーマは基本的にないですが、1曲1曲ちゃんとこだわっています。
──それでは1曲ずつお話をうかっていこうと思います。まずはリード曲「フォーレンリーフの休暇」は、どのような曲でしょうか?
吉野:先ほどもお話したスカやりたいという発注をして、この曲を持ってきてもらいました。イメージのもとになっている曲も聴かせてもらったんですが、全然違うものでありつつ、どこか匂わせるのもありました。苦労したのは歌詞ですよね。
浪川:“ラグジュアリー”とお願いしたと思います。あと、背徳感って言うのも出てきましたね。
吉野:例えば「昼間にお酒飲むとかね」っていう話になり、そのまま歌詞にするのは生々しいということで比喩表現になりましたね。
浪川:でも背徳的って悪い感じもしますけど、裏返せばやりたいことをやっている喜びでもあるので、その贅沢な感じはあってもいいんじゃないかなというのでこの形になりました。
それが、MVにも繋がっています。
──レコーディングはいかがでしたか?
浪川:どっちかが得意で、どっちかが苦手というのは意外とないんだなと最近思いました。この曲はそんなに苦労していません。吉野さん、大変でした?
吉野:浪川さんは上手なんですけど、僕は全般的にファルセット(歌手が高音を出すために作りだす声色)が苦手で、そこが苦労しました。
浪川:あとハモリの高い方を吉野さんがやってくれているよね? あれは出せないので、吉野さんに担当してもらえてとても助かりました。
──「ツアープラン」はウエディングソングのような印象を受けました。
吉野:鋭い、そのとおりです。曲も歌詞も同時に発注しましたね。
浪川:お願いした佐伯youthKさんは譜割が難しい曲が多いので、同時にあげてもらいたかったのもあります。そしたら、またキーの高い曲がきて(笑)。レコーディングは僕のほうが先だったのでキーを下げようかという話も出ましたが、原曲のまま進めることになりました。
ウエディングソングでありますが、“応援”というテーマもあったので応援歌でもある、ステキな曲になりました。
吉野:「La lu la」と「ツアープラン」は浪川さんの苦手なシャッフル(リズムの種類。連続した音譜で最初を長めにとり、次を短くする)で、テンポが速いから難しい。ディレクターから見ても、ラストのサビのあたりとかトリッキーになっているという話をしていて、我々は苦戦しました。
浪川:シャッフルがかなり苦手なんで苦戦しました。本当かどうかはわかりませんがシャッフルのリズム感は、日本人には難しいらしいんです。でも吉野さんはなぜかマスターし始めていて……僕は全然わからない。
──「Keep on Roaring」はロック調ですね。
浪川:スポーツを見ていて1つになるときがあるじゃないですか。1つになりたいときに歌う、聴く曲にはさまざまな「Wow Wow」があると思うんですけど、その新しい形というか一体感が出るものを作りたいと思い発注しました。
吉野:ロック調で浪川さんが言っていた奮い立たせるであったり、ライブの後半にもう一回盛り上がれるような曲です。後半戦でもう一段階みんなを高いところに連れていくような歌詞やメロディにしたいという話をしていて、大森さんにお願いしたらフックのあるいい言葉選びの歌詞が上がってきました。
浪川:ロック調と言ってくれたのもまさにそれで、もう一段階上がりたいときはこれくらい必要だろうと。「Keep on Roaring Wow…」という部分は、女性のお客様が多いのでキーを低くしてしまうと全力で歌えないからと高くしてあるんですけど、僕は出ないです。今回大変よ、全部(出る音域を)超えちゃってるんだもん。
吉野:浪川さんそうでしたよね。僕は音域が広くなっていて、前よりも出やすくなりました。
浪川:体力的にかなりしんどいですね。
吉野:命を削ってね。
浪川:腰が痛くなりながら、背中痛いと言いながら歌う曲になりそうです。
──「Bowers」は歌詞だけ見るとかわいい世界観ですね。
吉野:この曲はラップです。これも、すごく苦戦しましたね。
曲作りの段階で2ndミニアルバムに収録された「SHOWDOWN」のようにお客さんを煽る感じで、それをチームに分けてやりたいと話していました。ラップがそういうイメージがあったのでそこでやりましょうということになって、浪川チームと吉野チームでそれぞれ訴えるテーマを考えたんです。そこで気がついたんですよ、あまり内容がなさすぎると、誰にも刺さらないと(笑)。お客さんを煽る方法はほかにもあるから、対決じゃなく、ほかのテーマにしようと話したんです。この曲だけ、歌詞がコンペになりましたね。
浪川:僕たちが「家族愛」、「男から見る女、女から見る男」、「犬」という3つのテーマを出して、偶然バラバラなのが上がってきましたね。
吉野:そのなかで、音楽的に歌詞がはまってよかったのがこれです。
浪川:難しいですよ、カッコいいけど。
吉野:曲を聴いたときカッコよくてこれはいいねとなったけど、2人で「ラップできる?」ってなりました(笑)。
浪川:歌詞だけ見るとかわいいけど、曲はゴリゴリです。睨み付けながら歌うような(笑)。
吉野:緩やかなラップじゃなく、速い! あと歌詞のなかに「頭をヨシヨシーの」って入っているんですよ。“吉野”が入っているんだから、“浪川”も入れてくれとお願いしました。もしたまたまだったとしても自分がファンだったら、入っていてほしいですからね。
浪川:どこに入ってるかというと、「毛並みかわいい」です。(笑)
──5曲目「明日テンキになあれ」についても教えてください。
吉野:楽曲は、パンダ先生でお馴染みの園田さんにお願いしました。たまには真面目な曲をということで(笑)。メローな仕上がりになりました。歌詞の方は、喜介さんにお願いしました。喜介さんの了承を得て一部歌詞を自分から提案させていただき、それがそのままタイトルになりました。
浪川:これもいろいろなパターンがあって、某番組のマラソンの時に流れる曲とか有名ラブソングみたいなのとか。曲調はかわいい感じですよね。
──最後に、6曲目の「La lu la」はいかがですか?
浪川:聴いたときにシンプルではありますが、個人的には好きな曲です。
吉野:いい曲だよねって話したもんね。ほかの曲も出そろってきて修正をお願いする段階のときも、この曲はメロディがいいからフルサイズ聴きたいねと。
──ライブ中にみんなで歌うことをイメージされて作られたんですか?
浪川:そうですね。そこは特に意識しています。歌詞もわかりやすいストレートなもので、テーマは絵本の『スイミー』ですよね?
吉野:そうそう。『スイミー』のような歌詞をお願いしたいと話していたので、曲の通称も“スイミー”でした。
浪川:吉野さんがこだわっているなと思ったのは、曲がシンプルだからストレートなわかりやすい歌詞をのせがちですが、衝突する部分やマイナスの部分もあった方がいいないと話していて。
吉野:細かい直しをしましたね。
浪川:それで男くささが加わりましたね。こういうところにこだわるのも大事だなと勉強になりました。
──ありがとうございました。
Uncle Bomb 5th Mini Album「Five Leaves」商品情報
■発売日:2020年1月8日
■価格:
【豪華盤(CD+DVD)】3,100円+税
【通常盤(CD)】2,000円+税
■INDEX:
1.フォーレンリーフの休暇
2.ツアープラン
3.Keep on Roaring
4.Bowers
5.明日テンキになあれ
6.La lu la
"ミニ" - Google ニュース
January 02, 2020 at 09:15AM
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Uncle Bombの5thミニアルバム「Five Leaves」が1月8日に発売! 浪川大輔さんと吉野裕行さんにインタビュー - 電撃オンライン
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